アウディが2月21日に発表した『A5』は、同社が“苦手”としているクーペ・スポーティカー市場に再び本格的に参入し、ブランドイメージを高めることが役割。
企画の発端について、アウディジャパン、マーケティング部の青木徹さんは「クーペをつくる話自体は1996年以降、『A4』ベースでつくるとか、『A6』ベースでつくるとか、諸説ありました。アウディがワールドワイドで150万台販売を目指すなかで、エモーショナルでスポーティな部分を高めたい。よりブランドイメージを確立するなかで、クーペが必要となってきたんです」と言う。
「『TT』では小さいといった不満を持ったお客さんがいるわけではありません。TTは“小気味いい”フィーリングのクルマです。いっぽうA5はフル4シーターで、グランドツーリングカーというキャラクターのクルマなんです。走りのフィーリング、使い方とTTとは全く目的が違ううえで投入されたのがA5です」
世界のなかでクーペを求めている市場は、「欧州ではクーペのニーズが強く、特にドイツやフランスが挙げられます。アメリカではロサンゼルスを中心として、西海岸あたりですね」と答えた。