日立化成工業、銅表面処理技術で特許を取得

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日立化成工業は、次世代の電子機器に使用される高密度な配線基板に対して適応可能な新規の銅表面処理技術に関する基本特許を取得したと発表した。

表面粗さ(Rz)が従来技術と比較し10分の1以下の20 - 40nm(ナノメートル)レベルの微細な凹凸を均一に形成することができる。これによって充分な接着性の確保と伝送損失の低減への対応に加え、表面処理に伴う銅の溶解が小さく、ライン/スペースが5マイクロメートルの超微細配線パターンでも配線精度を保つことが可能。

今回の基本特許取得を受け、海外での権利化を含めた特許網の構築を進める。現在、この技術に用いる表面処理液の製品化を進めており、最大500×400mmの基板に対応したサンプルワークを開始した。

この技術では、比較的低温かつ短時間の処理が可能で、形成した凹凸の形状が微細であるため、従来の酸化・還元処理では不可能だった、量産性に優れかつ薄型基板の処理にも対応可能なコンベア式水平搬送処理への適用も視野に入れて開発を進めている。また、技術の特長を活かし、次世代ビルドアップ材やソルダーレジスト材との組み合わせにおいて、さらなる性能向上を図るとともに、積層板用銅箔の接着面側の処理や銅の高精度エッチング技術などの新分野への適用も検討している。

《レスポンス編集部》

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