日立化成、全固体電池開発に向け米Ionic Materials社へ出資

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従来のリチウムイオン電池(左)と全固体電池(右)のイメージ図
  • 従来のリチウムイオン電池(左)と全固体電池(右)のイメージ図

日立化成は2月22日、全固体電池向け固体電解質の開発・製造技術を持つ米Ionic Materials社へ出資、両社による研究開発を推進すると発表した。

現在、電池・自動車メーカー各社が全固体電池の開発を推進。全固体電池には固体電解質が用いられており、電解液を使用する従来のリチウムイオン電池に比べ、より高いエネルギー密度を実現できる次世代の電池として期待されている。

現在各社で開発されている固体電解質は主に無機系と樹脂系に分類されている。無機系は電解質のイオン伝導度が高いため、素早く充電・放電ができる電池を、樹脂系は電解質内の多くのリチウムイオンが電極に移動できるため大容量の電池が実現が期待されている。

Ionic Materials社は、樹脂系の固体電解質の開発・製造技術を持つ会社。これまで樹脂系の固体電解質は、無機系と比べてイオン伝導度が低いという課題があったが、同社の固体電解質は従来のリチウムイオン電池の電解液と同等のイオン伝導度を持っており、こうした技術優位性を持つ同社との研究開発を推進するために、日立化成は出資を決定した。

日立化成は今回の出資を機に、Ionic Materials社の固体電解質に関する技術を活用し、全固体電池向け負極材の開発も視野に入れ、次世代材料の研究を進めていく。

《纐纈敏也@DAYS》

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