【アウディA6 2.8FSIクワトロ詳報】直噴に可変バルタイ&リフトを実装したエンジン

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アウディ『A6』シリーズの新モデル、2.8リットルV6新開発エンジンを搭載した「2.8FSIクワトロ」(8月29日発表・発売)

このFSIエンジンには、吸気まわりに「アウディ バルブ リフトシステム」といわれる新テクノロジーを搭載したことがトピックだ。可変バルブタイミングに加えて、バルブリフトも可変制御するシステムである。

「バルブリフトは2段階の切り替え式で、それだけを取れば特別目新しいものではありません。ですが他メーカーの同種のシステムと較べると、機構が圧倒的にシンプルなこと。これが特徴といえます」(マーケティング部 青木徹氏)

この手のバルブリフト切り替え機構の多くは、カムシャフトとバルブの間に配されたレバー比の異なるロッカーアームを切り替えたり、あるいはロッカーアームそのものの位相をずらすことでリフト量を可変させている。

しかしアウディ バルブリフト システムはカムとバルブの間にフリクションロスや可動質量の増大に繋がるこれらの機構を置くのではなく、大小2つのリフト量に対応するカム山をカムシャフトに平行に配置し、そのカムシャフト自体を電磁式アクチュエーターにて軸方向にスライドさせることでリフト量を切り替えているのである。

リフト量は高いほうが11mmに対して、低いほうでは各気筒2つの吸気バルブを5.7mmと2mmと異なる高さで開くことで混合気にタンブル流を発生させている。これによって吸気ポートから吸気抵抗となるタンブルフラップを廃したのも、効率アップに貢献しているポイントだ。

「このシステムの燃料消費削減効果は最大7%です。しかもクランクピンやメインベアリング径の縮小など、さまざまな部分でフリクションロス低減を図ることで、このエンジン全体ではさらに効率を高めていて、以前ラインナップされていたV6 2.8リットルエンジンと較べて、8%のパワーアップを図りつつ、燃費を10%向上させています」(青木氏)

ガソリン直噴のFSIをいち早く展開するなど、エンジンの効率アップに積極的なアウディは、このシステムを今後のコアテクノロジーのひとつと位置づけており、これから幅広く展開を図っていくもようだ。

《島下泰久》

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