【ラジアルタイヤ徹底ガイド】高トータルバランスの高級ラジアル…ブリヂストン レグノGR-9000

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普通はエンジン音や風切り音などに紛れてしまうが、レクサス『LS460』のような静かなクルマほどタイヤが生み出すノイズが気になるものだ。だから高級車ほど静粛性を重視したタイヤが必要になる。その意味で1981年に誕生してから『レグノ』は高級車用プレミアムタイヤとして定評を得ていた。先代の「GR-8000」でもじゅうぶんだと思っていたが、「GR-9000」ではさらに進化した。

“ゴォー”というロードノイズの対応は前モデルでもうまく消していたが、GR-9000でもGR-8000と同様に耳に圧迫感がある音や不快な低音域の音は聞こえない。また“シャー”というパターンノイズがGR-8000では路面によって少し聞こえたが、GR-9000ではその音質が変わった。タイヤのノイズ処理にとっては厳しい平滑な路面上でも耳に優しいまろやかな音に変わったのだ。これだけでもレグノは進化したことを実感できる。

静粛性に磨きが掛かったGR-9000だが、もっと大きな進化はハンドリング性能で体感することができる。一般道を走り始めてすぐにハンドルの手ごたえがしっかりしたことに気付くだろう。直進時のニュートラル付近の手ごたえが出ていて、グニャとした感じがなくなり、シャキっとした感じだ。そこから少しハンドルを切っていくとスムーズな応答性で思い通りに向きを変えていってくれる。応答性自体もシャープになり、それでいて遅れがなくリニアな動きなので扱いやすい。

これと同じように乗り心地もシャキっとした印象だ。凹凸に対する角の丸みやタイヤがたわむようなソフトさは減ったが、ダンピングがよく振動の収まりは早くなった。結果として揺れない乗り心地になった。

路面のどこを走っているかがわかりやすくなったともいえる。それはドライバーにとってはインフォメーションになり、安全に走るためには有効だ。同乗者にとっても揺すられる感じがなくなり長距離ドライブで疲れが少なくなるだろう。

グリップについても扱いやすいというのが第一印象だ。もちろんポテンザのような強さはないが、GR-9000は粘るという感じだ。粘るといっても動きが鈍くなるのではなく、しっかりしたグリップ感を持っている。飛ばしていった場合でもグリップ限界を超えてすぐに危ない状況になるのではなく、最後のところで粘ってくれるから安心感がある。

GR-9000は転がり抵抗を先代より16%も減らしエコ対応商品になったが、これも運転していて実感できる場面がある。それは市街地を走行中にアクセルペダルを戻したときだ。アクセルペダルを戻せばエンジンブレーキやタイヤの抵抗、スピードが高ければ空気抵抗などによりスピードが下がっていくわけだが、その下がり方が穏やかになった感じがする。単純にタイヤの転がり抵抗が減ったことによる燃費の向上だけでなく、運転の仕方を変えることによってさらなる燃費向上が期待できる。それは前方の信号が赤になるとか、先でスピードを落とすことがわかったら、早くアクセルペダルを戻すことによって惰性で走れる距離が延びれば、実質的に燃費はさらに向上するはずだ。

快適性重視のレグノからハンドリングもエコも考えたトータルバランスのレグノに進化したGR-9000は、熟年層だけでなく若い人たちも含めて幅広いドライバーに受け入れられそうだ。

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《こもだきよし》

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