多くの人は、新型スバル『インプレッサ』を最初に見た瞬間に疑問を抱くに違いない。「なぜ4ドアじゃないの?」と。「開発を新たに最初からスタートした」というのがスバルの答えだ。
先代にも先々代にも「スポーツワゴン」があったので、その進化版と考えれば5ドアが納得できないこともない。しかし、インプレッサといえば“セダン”じゃなかったのだろうか? そんな疑問を、スバル商品企画本部の山内直志さんにぶつけてみた。
「インプレッサというと、特に国内では、どうしてもWRCとうイメージがあって、バリバリ走る印象が強かったと思います。まずはそれを払拭しようと考えました」
「今まではセダンと、スポーツワゴンという小さなワゴンがありましたが、今までのインプレッサのことはとりあえず忘れて、新たに最初からスタートしたと考えています」
「それから、スバルのバリエーションとして、(世界標準である)Cセグメントのモデルが欲しかった。そのためにはどんなクルマがベストなのか、ということを考えたときに、(Cセグメントの主流である)5ドアという答えになったのです」
これまでのインプレッサは、日本国内を向いて作ったクルマだった。しかし、森郁夫社長が発表会で「世界で12万台の販売」を目指すとコメントしたとおり、新型インプレッサは世界戦略車である。世界戦略車としての必要事項が「Cセグメントの5ドアハッチ」だったのだ。
つまり、5ドアハッチの意味は「インプレッサの国際化」。そう解釈できる。