レーシングなコンセプトのホンダ『シビック・タイプR』(パリモーターショーで量産型発表)は、ルックスも走りを極めた車であることを強調するものだ。エクステリアで、まず目につくのがフロントグリル。
「タイプS」や5ドアで採用されているヨーロッパ・シビックの特徴のひとつでもあるヘッドランプと同一化されたグリルとは一線を画し、ニュー・タイプRはレーシーなメッシュグリル仕様。タイプRのみに与えられる「Hマーク」の赤バッジが中央に配された面立ちは、空気をたくさん吸い込んで馬力を上げるエアインテイクの機能を、視覚的にもアピールするデザインだ。
タイプR専用に用意されたエアロパーツは、F&Rバンパー、サイドスカート、リアスポイラーの4点。225/ZR18のタイヤとタイプR用に固められたサスペンションにより、タイプSに比べても15ミリローダウンされた。シートもタイプR専用のバケットシートだ。
これまではシビックのラインナップは、ベースモデルを起点としグレードアップしてゆくにつれ、よりスポーティになってゆく商品構成だったが、今回のヨーロッパ展開では、まず「走りを極める」イメージリーダーとして頂点にタイプRを置き、タイプS、5ドアでもタイプRの走りを楽しめる、という流れになっている。まずはタイプRありき、ということも特徴的だ。