新型軽自動車の『ステラ』はスバル初のトールワゴンということもあり、他メーカーのライバル車を徹底的に研究して開発が進められたようだ。
グレード体系はムーヴやワゴンRと同じように、女性向けの標準車と男性向けのカスタム系のモデルが用意され、上級車種には過給器付のエンジンが搭載されている。
フロントシートはスズキ『ワゴン』Rやダイハツ『ムーヴ』と同じベンチシートを採用。そしてシフトレバーはライフに近い形状のインパネシフトを採用している。
リヤシートはワゴンRのように座面が少し沈み込んで、ワンタッチで簡単に可倒することができる。さらにステラは左右分割で200mmものリヤシートスライドが可能になっている。このシートアレンジは、まさにライバル車種のいいとこ取りだ。
スバル商品企画本部プロジェクトゼネラルマネージャーの宮脇基寿さんは「ステラの開発では、当然ライバル車も研究しましたが、それだけではなく実際にお乗りになる方がどのようにクルマを使い、どのようなことが不自由に感じているかを研究して進めました。その結果、現在のステラのパッケージングに行き着くことができました」という。
今までのスバルのクルマ作りは、わが道を行き、そこでいいものを作ることで、後に市場で評価されるようなクルマが多かったが、ステラに関してはユーザーの使い方はもちろん、他車の持つ良い部分を積極的に取り入れることで、ベストなパッケージングを目指しているように見える。やはりトールワゴンでは最後発だけに、パッケージングでは負けることは許されなかったのだろう。