チューニングメーカーはBOSE。全12個のスピーカーを各所にインストールし、フロント・センターには7cm口径のユニットを、リアトレイには30cmもの大口径サブウーファーを置く(アウディ『A8』)。
これを8chのデジタルアンプを駆使して鳴らすのだから、その音の鳴りっぷりは“豪華”というべきものだ。とくに感じたのが中低域のつながりが素晴らしく良く、個人的に好きなボーカル系サウンドを聴いていても、気持ちよいほどにまでふくよかで心地よく響いてくる。低域のベースも強力で、見ればフロントドアには20cmもの大口径ユニットが収まっているではないか。
ドアを含む内装についてもビビリ音を出すようなことは一切なく、各部の高い剛性がそれをしっかりと支え抜いているのは見事なものだ。音像の定位感も抜群に良く、まさにセンタースピーカーの存在はそれを裏付けるものだったと言えるだろう。ロードノイズに対してもリニアな動作が行われており、その完成度はかなり高いと感じた。