BMWは4輪メーカーでありながら、80年以上も昔から2輪を作り続けている総合メーカーだ。日本でのBMWといえばクルマのイメージが先行しているものの、2輪愛好家の間では水平対向2気筒エンジンを搭載した、いわゆる「Rシリーズ」の人気は根強いものがある。
“BMW=敷居が高い”という先入観があるのは事実だが、それは車両価格が高いからであって、むしろバイクの作り込みを見ていけば、乗る人にとって何が安全であるかを第一に考えた、人への歩み寄りを大切にしているメーカーであることがしっかりと伝わってくる。
「従来は搭載しているエンジンタイプ、つまり水平対向2気筒/水平直列4気筒/単気筒の3タイプでシリーズ展開してきましたが、現在のBMWは、ラクジュアリーツアラー/クルーザー/スポーツツアラーといったカテゴリー別に分類し、全6タイプで展開しています。」(BMW2輪商品企画・武藤昇さん)。
国内だけでなく欧州やアメリカといったビッグマーケットの例をみても、多用なニーズがあるのは事実。たしかにバイクは、クルマ以上に趣味性の強い乗り物だけに、なるべくして迎えられた状況といえるだろう。
今回は、6タイプに分けられたカテゴリーの中から、代表的な3モデルを取り上げる。クルーザークラスの『R1200C Montauk』、カジュアルテイストの『F650CS』、そしてスポーツツアラークラスの『K1200GT』。この3台は明確に異なるキャラクターが与えられたモデルたちだ。(つづく)