【トヨタ マークX 発表】ライバルは輸入車

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トヨタ『マークX』(9日発表・発売)のメインターゲットは団塊の世代と、ポスト団塊の世代ユーザー。団塊の世代を押さえることは、輸入車対策にもつながる。

トヨタにとって、利幅の大きなFR高級車はドル箱モデルで、『マークII』以上のクラスでは、国内メーカーの競合モデルはすでに少なくなってきている。一方、高価格帯クラスではメルセデスベンツ、BMWなど輸入車のシェアも依然大きく、トヨタとしても無視できない。

輸入車に走るユーザーに団塊の世代が多いことはよく知られていることだが、その団塊の世代をマークXに取り込むことは、国内の高級車市場をトヨタが囲い込むことにもつながる。そのためにも、トヨタは何としてもマークXでトヨタvs輸入車の構図に持ち込みたいところだ。

輸入車を繰り返し購入するユーザーを国産に引き寄せるのは非常に難しいと言われているだけに、今後トヨタがどのようなPRを展開するか、興味が持たれる。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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