トヨタ『マークX』(9日発表・発売)を取り扱う販売チャネルは、『マークII』と同じトヨペット店で、販売目標は月販5000台。旧型マークIIの平均月販4000台強に比べると多いが、開発やマーケティングに割いたリソースの大きさを勘案すると、かなり控えめな数字である。
マークXのメインターゲットは、金銭的に余裕のある団塊の世代と、ポスト団塊の世代ユーザー。
バブル期に隆盛を極めたミディアムハイクラスは近年落ち込みが激しい。団塊の世代は自分の気に入った物に対しては金離れがいい傾向があり、そこを狙うのが近年のマーケティング界においては半ば常道になっている。
マークXは2.5リットルの主要グレードが税抜きで260万円。ミドルクラスとしては充分に買い得感があり、同格のSUVモデルに比べるとむしろ安めの価格だが、絶対的には安くはない。団塊の世代の好みに合わせ、かつ高い質感を備えたクルマを作れば、充分に需要を喚起できるというのがトヨタの狙いのひとつである。