EUでも9月18日に現地発表なったばかりのBMW『1シリーズ』(21日日本発表)。欧州で話題になっているのは、新開発の高出力ディーゼルエンジンだ。
1シリーズのなかで最も動力性能が高いのは、ガソリンのハイエンドモデル「120i」ではなく、最高出力120kwを発揮する2.0リットル・ターボディーゼルを搭載した「120d」。最高速度220km/h、0-100km/h加速7.9秒は、スポーツハッチとして充分に通用する数値だ。
下位モデルの「118d」(2.0リットル・ターボディーゼル)でも、最高速度200km/hと、かなりの俊足ぶりだ。
このディーゼルモデルは、高性能であるばかりではなく、EURO4に余裕をもって対応するなど、クリーン化もなされていることから、日本への導入を期待する声もある。経済産業省も排ガス規制に対応した新世代ディーゼル乗用車を日本市場に導入したいという意向を持っており、1シリーズディーゼルは格好のターゲットになり得る。
が、BMWによると、日本への導入の計画はおろか、日本の規制に対応させるための開発も一切行われていないという。速度の低い日本の排ガス測定モードでは触媒の温度が低くなりがちで、EUモデルにさらに改良を加える必要がある。
ディーゼル車のイメージが悪い日本ではある程度まとまった台数がさばける見込みは低く、投資の価値なしと判断されたのだという。少々残念な話ではある。