日立製作所は、トキコ、日立ユニシアオートモーティブを吸収合併することで3社で合意したと発表した。3社の自動車機器事業を集約して、先進的な環境や安全技術を効率的に開発して、グローバルでの競争力を強化するのが狙い。
3社は5月下旬に合併契約書を締結し、トキコ、日立ユニシアが6月開催の定時株主総会で承認を受けた後、10月1日付けで日立がトキコ、日立ユニシアを吸収合併する。
日立は、1930年に自動車用電装品を開発したのを機に自動車事業に参入、現在はエンジンマネジメントシステム、エレクトリックパワートレインシステム、車載情報機器、自動車用電装品など、幅広く製品を開発・供給してきた。
トキコは日立が23.9%出資しており、走行制御の総合メーカーとしてサスペンションシステムとブレーキシステムでトップクラスのメーカーで、国内全メーカー、フォード、ダイムラークライスラーなどにも製品を供給している。
日立ユニシアは、日立の100%子会社で、高度な油圧・電子制御の融合技術や車両適合技術を持ち、エンジンマネジメントシステム、ステアリングシステム、ブレーキシステムなどの分野で事業展開している。
日立が、トキコ、日立ユニシアを吸収合併することで、3社の類似事業、関連事業を分野ごとに事業部門として一体化し、各領域での専門技術、ノウハウを集約し、統一した戦略のもと競争力のある事業運営体制を実現させる。
具体的には、3社で共有する走行制御システム事業、日立と日立ユニシアで共有するエンジンマネジメント事業の完全一体化を実現する。各分野の技術を組み合わせた将来製品の開発も加速させる。
トキコは合併に伴って東証からの上場は廃止する。トキコ株1株に対して日立株0.521株を割り当てる。