スマートプレートの実用化を巡っては、過去にも指摘されてきたとおり、プライバシー問題や用途開発など、さまざまな課題がある。しかし、ここへ来て思わぬ“追い風”が吹いてきた。
強力なテロ対策を進めているアメリカや、経済統合に伴い、国境を越えて出入りする車両の管理に頭を悩ませている欧州だ。
スマートプレートで“個車”単位の認識が可能になれば、セキュリティが必要な場所でのゲート管理や、越境に伴う税金処理などが飛躍的に効率化される。このため、欧州やアメリカの関係会議で標準化の動きが出始めたのだ。
スマートプレートの使い道に悩んでいた国交省は「世界標準化の動きをにらみ、日本も技術的な蓄積を進めるべき」(自動車交通局)と、勢いづいている。