グリップ力の秘密はどこに?レーシングラジアルタイヤの魅力を解説~カスタムHOW TO~

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サーキット専用のSタイヤに変わって主流になってきているのが、レーシングラジアルなどと呼ばれるハイグリップなラジアルタイヤ。実際にはどんなタイヤでどう使うのが良いのだろうか。

スポーツ走行にはハイグリップなタイヤが必須。やはりタイムはタイヤのグリップに比例して速くなる。本格的なレースでは溝なしのスリックタイヤが主流だが、これは競技用のものでタイヤサイズも少ないし、実はグリップが高くないこともある。

レースでは統一したタイヤを使うことが多く、コスト抑制を狙ってあえて硬めのゴムを使って、グリップ自体を落としてあることも少なくない。特に耐久レースで使われるスリックタイヤはその傾向が強い。

そこで一般的にサーキット走行時に最強と呼ばれていたのはSタイヤと呼ばれるものだったセミクリックスリックとかセミレーシングの頭文字と言われていて、現在はブリヂストン、横浜ゴム、ダンロップ、トーヨータイヤ、ハンコックタイヤなどが販売をしている。

溝は最小限で数本入っているのみ。ゴムは柔らかめだが、溝がほとんどないのでブロック剛性は高く、ステアリング操作に対する手応えも強く、高いグリップを発揮する。最高のグリップを発揮するのは新品時の数周で、そこからはグリップが落ちていく傾向にある。

公道では使用禁止ではないものの、パターン的に雨が振ってきたら相当ゆっくり走らないとハイドロプレーニング現象が起きやすい。晴れの日にサーキット走行するときに家から履いて行ってしまう人もいる。しかし、普段からSタイヤを履いていて、時折サーキット走行に使うというのは絶対に推奨できないほど雨天時の走行はオススメできない。

そこで主流となってきたのがラジアルタイヤだ。Sタイヤもラジアルタイヤの一種ではあるが、一般的に言われるラジアルタイヤとは、街乗りも普通にできてサーキットも走れるタイヤのこと。

高いグリップ力と耐摩耗性を備えて、街乗りもサーキットも両立できるジャンルのタイヤである。しかし、その中でもさらに立ち位置が細分化されてきている。

これまではハイグリップラジアルと呼ばれるADVAN NEOVA AD08や、DIREZZA Zlllなどが存在したが、もっとグリップ力が高く耐摩耗性はやや落ちるモデルとしてADVAN AB08やPOTENZA RE-12Dが登場した。この2モデルを筆頭にレーシングラジアルなどと呼ばれるようになってきたのだ。

グリップ力はSタイヤに肉薄するレベル。それでいて街乗りでも問題なく使用はできる。ステアリングレスポンスを重視するために溝は浅め。なので、降雨時の耐ハイドロプレーニングとしては決して強くないが、それさえ気をつければ普通に使用できる。ロードノイズもやや大きめだが、不快なほどではない。そして、街乗りで数千キロでツルツルになるほど減るわけでもないのである。

Sタイヤは現地で履き替えるのがメインだが、レーシングラジアルであれば自走で使うユーザーも多く、その手軽さからユーザーが増えているジャンルなのだ。

だが、耐摩耗性が決して高くないもの事実だが、適切な使い方をすれば、サーキット走行を何度も何度も楽しめる。そのコツは連続して全開走行をしないこと。ゴムは柔らかめで剛性は高めなので、必要以上にタイヤがヒートして熱くなった状態でゴリゴリとハンドルを切ると摩耗しやすい。

タイヤがヒートしたらペースを落として冷やす。高いグリップを活かして、それをひねくりまわすように使わなければ何度もベストタイムが狙えるタイヤでもある。

もちろん、新品時の一発アタック時にベストタイムが出るのは間違いなく、そこが最強のグリップだがそれはボーナスグリップとも呼ばれるスペシャルなもの。タイムアタッカーはそのグリップを使ってベストタイムを狙うが、そうでなければボーナスグリップを100とすれば、その後も適切に冷やしながら使えば90以上のグリップ力を何度も何度も発揮できるイメージだ。

レーシングラジアルで「あっという間に減ってしまった」という人は、連続で何ラップもアタックしたり、走行枠の間に走り続けている人が多い。1アタックしたら1周はクーリングをするような走りで、連続走行も短めにしていれば長くハイグリップを楽しむことができるタイヤなのだ。

《加茂新》

加茂新

加茂新|チューニングカーライター チューニング雑誌を編集長含め丸15年製作して独立。その間、乗り継いたチューニングカーは、AE86(現在所有)/180SX/S15/SCP10/86前期/86後期/GR86(現在所有)/ZC33S(現在所有)。自分のカラダやフィーリング、使う用途に合わせてチューニングすることで、もっと乗りやすく楽しくなるカーライフの世界を紹介。

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