メルセデスAMG『GLE 53クーペ』、544馬力のPHEV登場…EVモードは87km

メルセデスAMG GLE 53 ハイブリッド4MATIC+ クーペ
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メルセデスAMGは10月24日、メルセデスベンツ『GLE クーペ』の高性能モデル、メルセデスAMG『GLE 53 4MATIC+クーぺ』に、欧州でプラグインハイブリッド車(PHEV)を追加すると発表した。グレード名は、メルセデスAMGGLE 53 ハイブリッド4MATIC+クーペ」だ。


◆3.0リットル直6ターボにモーターのPHEVシステム

直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンターボエンジンには、大幅な改良が加えられた。最大出力は449hpと、既存モデルよりも14hp引き上げられた。ソフトウェアを再プログラムし、ノーズクーラーを追加した。PHEVでは、電気モーターがブーストなどの役割を担うため、GLE 53 4MATIC+クーペの電動スーパーチャージャーは省略されている。

この直列6気筒ガソリンターボエンジンに、最大出力136hp、最大トルク48.9kgmの電気モーター、蓄電容量31.2kWhのバッテリー、完全可変4WDシステムのAMGパフォーマンス4MATIC+を組み合わせる。電気モーターの最大トルク48.9kgmは、発進時の高い俊敏性を可能にした。

PHEVシステム全体のパワーは544hp、トルクは76.5kgm。0~100km/h加速は4.7秒のパフォーマンスを可能にする。最高速は250km/h(リミッター作動)。EVモードの航続は最大87kmで、最高速140km/hでゼロエミッション走行できる。バッテリーの充電用に出力11kWの充電器を搭載した。オプションで出力60kWのDC急速充電器も選択可能。これにより、バッテリーを20分以内に80%の容量まで充電することができる。

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◆最新世代のAMGパフォーマンスステアリングホイール

最新世代のAMGパフォーマンスステアリングホイールを採用しており、AMGステアリングホイールボタンが付いた。ドライバーはステアリングホイールから手を離すことなく、重要な運転機能や走行モードを制御できる。 ステアリングホイールには、オプションでヒーター機能が用意され、カーボンファイバールックも選択できる。

アダプティブ・ダンピング機能付きの「AMG RIDE CONTROL」エアサスペンションは、GLE 53 ハイブリッド4MATIC+クーペのために、新しいハードウェアとソフトウェアを組み込んだ。AMG RIDE CONTROLのエアサスペンションは、AMGらしいスポーティなキャラクターと、電動ドライビング時の遮音性をバランスよく兼ね備えている、と自負する。

フロントとリアアクスルの新しいスタビライザーに加えて、PHEVでは、フロントストラットに新しいストップバッファーを、リアアクスルには新設計のダンパーを採用している。ソフトウェアも再プログラムされた。シャシー、ESP、完全可変のAMGパフォーマンス4MATIC+、PHEVシステムに正確に適合したステアリングのチューニングにより、バランスの取れたダイナミックで自信に満ちたドライビングを可能にした。

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◆PHEV専用の「MBUX」インフォテインメントシステム

専用の内外装を採用した。フロントノーズにクーラーが追加されているため、フロントガード中央の冷却エア流入口は開じられたデザインに。フロントフェンダーとリアには、ハイブリッド専用エンブレムが装着された。21インチのアルミホイールが標準装備される。AMG高性能ブレーキシステムは、フロントに400×38mmの通気ダクト付きブレーキディスク、6ピストン固定キャリパーを採用した。リアには370×32mmのシングルピストンキャリパーを装備している。

室内では、「MBUX」インフォテインメントシステムがハイブリッド専用のディスプレイと機能を採用した。これには、充電メニューやインストルメントクラスター、マルチメディアスクリーンのディスプレイが含まれている。高電圧バッテリーの充電状態や温度、航続に関する情報を表示する。

電動パノラマサンルーフ、フロントシートヒーター、アダプティブハイビームアシスト、スマートフォン統合システムを採用した。AMG パフォーマンスエキゾーストシステム、「Burmester」サウンドシステム、メモリーパッケージ、360度のパーキングパイロット、「KEYLESS-GO」パッケージ、ブラインドスポットアシストも標準装備する。フロントシート用エアコン、MBUXの拡張現実機能、マルチビームLEDヘッドライトも標準装備されている。

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◆「AMG DYNAMIC SELECT」をPHEV向けにチューニング

ドライビングプログラムの「AMG DYNAMIC SELECT」は、PHEV向けに専用チューンされた。駆動系やトランスミッションのレスポンス、ステアリング特性、シャシーのダンピング、サウンドなど、主要なパラメータを調整できる。発進時は通常、「エレクトリック」モードとなり、静かにスタートする。

さらに、このドライビングプログラムには、「コンフォート」、「スポーツ」、「スポーツ+」、「スムース」、「インディビジュアル」の各モードに加えて、2つのPHEV専用プログラムが用意されている。エレクトリックモードでは、停止状態から140km/hまでEV走行が可能。バッテリー残量が少なくなった場合や急加速が必要な場合、、自動的にモードを切り替える。

「バッテリーホールド」モードでは、内燃エンジンと電気モーターは最大約25%のブーストで作動する。このモードの最大の特長は、運転スタイルによってバッテリーの充電レベルが一定に保たれることだ。例えば、バッテリーの充電量が75%の場合、バッテリーホールドモードが選択されていれば、この範囲を維持し、電気モーターの作動を制限する。ドライバーは、市街地走行などでバッテリーの残量をフルに使いたいタイミングを決めることが可能、としている。

《森脇稔》

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