異色の展開、一建設の新卒採用広告を名古屋モード学園の学生が制作…名古屋市営地下鉄

一建設と名古屋モード学園による産学連携プロジェクトで出現した名古屋市営地下鉄電車内広告
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「この地域で自社の分譲住宅着工数がシェアトップなのに、新卒採用は地元有力企業に人材が流れていくばかり」「即戦力となるプロを育成する専門学校として、広告業界で活躍するグラフィックデザイナーを目指す学生たちにリアルな制作プロジェクトのプロセスを経験をさせたい」

◆新卒採用求人広告を学生が制作

分譲住宅メーカー大手の一建設(はじめけんせつ:飯田グループホールディングス)と、クリエイティブ系人材を輩出する名古屋モード学園が、国内でも珍しいマッチングプロジェクトを達成させ、名古屋市営地下鉄、全路線、全編成に5月29日から6月11日まで期間限定で掲出する新卒採用求人広告というかたちで結実させた。

東山線・名港線・桜通線・名城線・鶴舞線・上飯田線と6路線で展開する名古屋市営地下鉄の全編成に掲出する、一建設の新卒採用広告は、国内でも前例がない“学生が考える逆張り新卒採用広告”だ。

◆市場で有力でも採用に弱い

もともと一建設は、住宅を供給する都道府県のなかで、愛知県が埼玉県に次いで2番目に供給量が多いにも関わらず、地元の有力企業と比較すると、新卒採用活動による人材の確保に苦戦していた。

そこで昨年秋に、人材獲得に苦戦する愛知・岐阜・三重・静岡エリアへの“奇襲作戦”として、名古屋モード学園と産学連携し、同学園グラフィック学科3年生を対象とした「地元の有力企業に負けない、新卒採用広告・クリエイティブデザインを考える」がテーマの新卒採用広告クリエイティブデザインコンペ「新卒採用広告・クリエイティブデザインコンテスト2022」を開催。

◆当事者リアル

この日から期間限定で名古屋市営地下鉄電車に登場した広告は、その最優秀賞を受賞した名古屋モード学園チームF:塩平日和さん・清水優香さん・山田大樹さんによる新卒採用広告と、彼らの企画書そのものをモチーフにした広告の2パターン。「即戦力となるプロを育成する専門学校」の学生たちが描いたビジュアルとコピーが、地下鉄車内を彩る。

「自分たちの就活に対する思いと、ほかの学生たちの思いがマッチしているのかを調べるのがたいへんでした。また、最後までチーム内で多くの意見が出て、まとめることに苦労したけど、一建設の採用への思いをデザインにのせて、発表できるようにがんばりました。このような賞を獲得し、とてもうれしいです」

彼らを最優秀賞に選んだ一建設は、広告エージェントなど介さず、採用したこのプランをもとに名古屋市営地下鉄へ交通広告として打診。名古屋モード学園の学生が描いた“当事者リアルな広告”が、新卒採用車内広告として実現させた。

「当社では、愛知県を含む東海エリアでの供給数増加にともない、地元での採用を強化しています」と語るのは、一建設の執行役員で西日本第1戸建事業本部の下地勲本部長。

「最優秀賞を受賞したチームのみなさんからは、広告のデザインだけでなく、新卒採用強化のための広告媒体として、地下鉄のドア横枠を選択することの優位性をデータなどを用いて提案してくれた。今回の広告を、より多くの学生たちに見てもらい、当社を認知してくれれば」(下地本部長)

1967年に設立し、全国118拠点に展開する一建設は、「ちょうどいい家」をコンセプトに年間1万棟以上の戸建分譲住宅を供給。2022年3月からは、住宅性能評価の5分野7項目で最高等級取得を標準化した住宅を供給しているという。

《レスポンス編集部》

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