国土交通省九州運輸局は10月7日、長崎県の長崎電気軌道に対して改善指示を行なったことを明らかにした。
これは、7月26日に蛍茶屋支線新中川停留場~蛍茶屋停留場間で発生した事故を受けてのもので、当時、運転士が軌道信号機の停止信号を確認せずに転換中のポイントに進入。前台車と後台車が異なる線路に入りブレーキホースが外れた結果、制動が効かなくなり上り勾配で後退。後続の車両と衝突し乗客2人が負傷した。
この事故を踏まえ、九州運輸局は7月27~29日に保安監査を実施したが、その結果、添乗教育が未実施の運転士がいたことが確認されたとしており、軌道信号機の確実な確認や添乗教育の適切な実施、制動不能に陥った際の取扱いなどを検証し、見直しや再発防止策を講じることなどを指示。講じた措置を11月6日までに報告することを求めている。