◆初代 2001年6月
初代フィットはブランニューのスモールカーとして2001年6月22日に発売された。スペース効率に優れたグローバル・スモールプラットフォームをベースに、燃焼効率を高めた新開発「i-DSI」エンジン(1.3リットル)を搭載し、広い室内空間、多彩なシートアレンジ、斬新なスタイリング、低燃費=23km/リットルなどが特徴だ。
『ロゴ』の後継にもなるが、「新しい価値を創造した」として車名が変わった。2002年12月20日には、車体後部にトランクルームを設けたノッチバックセダンの『フィットアリア』が追加された。
2002年以降、日産『マーチ』新型、トヨタ『ist』(イスト)といったライバルが登場するなかフィットは、2002年暦年(1~12月)に国内販売台数が25万0790台となり、登録車1位になった。ホンダの登録車が1位となったのは初めてだ。2002年度(2002年4月~2003年3月)では26万1420台を販売し、年度の累計販売台数でも初めて1位となった。2007年6月末には世界累計販売台数が200万台を達成した。
◆2代 2007年10月

モデルチェンジ後の2007年12月には、フィットの国内販売累計台数が100万台を超えた。2001年6月の発売から6年6カ月(78カ月目)で、1997年4月発売の『ライフ』の79カ月目を上回り、当時のホンダとして最速となった。後に2011年12月発売の『N-BOX』が5年(60カ月目)で突破し、フィットを上回り最速となっている。
フィットの2007年度(2007年4月~2008年3月)の販売台数は14万8253台となり、国内の登録車販売において1位になった。フィットの年度1位は2002年度以来2回目である。さらに2008年暦年(1~12月)の販売台数は17万4910台となり、登録車販売において1位となった。登録車の年間1位も2002年以来2回目だ。
◆ハイブリッド追加 2010年10月

価格は159万円(消費税5%含む)から。伊東孝紳社長(当時)はこの価格について「頑張っているが、損をしてまではやらないし、損はしていない」と述べ、収益も十分確保できる価格設定ができたとした。
◆フィットシャトル派生 2011年6月

「シャトル」は、かつて『シビック』のワゴンボディに使われていたサブネームだ。シビックの上級化・大型化にともない、同じポジションにいるフィットで使用されるようになったと考えられる。フィットのハッチバックは2013年にフルモデルチェンジされるが、フィットシャトルのフルモデルチェンジは2015年5月となり、その際に『シャトル』の独立車名となる。
◆EV 2012年8月

フィットシリーズの国内での累計販売台数は、2013年3月末時点で200万台を超えた。初代発売以来142カ月目で、ホンダとして最速記録となった。
◆3代目 2013年9月

ハイブリッド車は、シンプルな1モーターシステムでありながらEV発進を可能にした新ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID(スポーツ ハイブリッド) i-DCD」を搭載。走行状況に応じて、EV、ハイブリッド、エンジンの3つの走行モードの中から効率の良いモードを自動的に選択することで、36.4km/リットル(JC08モード)という国内最高の低燃費を実現した。
フィット派生のノッチバックセダンは、2代目では日本国内向けには設定されなかった。3代目フィットでは『グレイス』が設定されて2014年12月1日に発売されたものの、フィットは名乗らず、独立した車種となった。
