広島電鉄、上限運賃値上げを申請…車両更新やICカード全国対応で

鉄道 企業動向
広島電鉄は国交相に上限運賃の変更を申請。老朽化した車両の更新などを目指す。
  • 広島電鉄は国交相に上限運賃の変更を申請。老朽化した車両の更新などを目指す。
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  • 広島電鉄は国交相に上限運賃の変更を申請。老朽化した車両の更新などを目指す。

広島電鉄は3月24日、国土交通大臣に鉄軌道事業の上限運賃変更認可を申請した。利用者が減少するなか、運賃改定でICカードの全国相互利用サービス導入や車両更新などサービスの向上を図る。

広島電鉄は広島市内を中心とした路面電車ネットワークを展開。軌道法に基づく広島市内の軌道線と、鉄道事業法が適用される広電西広島・己斐~広電宮島口間の鉄道線(宮島線)を運営している。現在の普通旅客運賃(大人)は、軌道線が160円(白島線のみ利用の場合は110円)の均一制。鉄道線は利用する距離によって変わり、3kmまでが120円、14~17kmが210円となっている。

同社の発表によると、交通手段の多様化や広島市郊外への大型店舗進出に伴う買い物客の減少などで利用者数が伸び悩んでおり、1995年度をピークに減少している。その一方、全国相互利用サービスに対応したICカードの受入れや老朽化した車両の更新など、サービス向上のための設備投資を進める必要があるという。定年退職者の増加による運転士の欠員補充で人件費の増加も見込まれるため、運賃の変更を申請した。

申請の概要によると、普通旅客運賃の上限は20円値上げ。大人の場合、軌道線は180円(白島線は130円)になり、鉄道線は3kmまでが140円、14~17kmが230円になる。定期旅客運賃の上限も値上げされるが、割引率は据え置く。

広島電鉄は上限運賃変更の申請が認可された場合、8月1日に運賃を改定する方針だ。

《草町義和》

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