トヨタ自動車のCV(商用車)カンパニープレジデントの増井敬二専務役員は新型マイクロバス『コースター』の発表会で、「生活や仕事を支えるCVこそ、新技術を積極的に導入する必要がある」と力説した。
トヨタの中でSUVを含めた商用車は262万台と全体の3割を占め、利益貢献度は大きかったものの、これまで乗用車の陰に隠れ、それほど重視されてこなかった。安全装備にしても、乗用車が先でCVは後回しの状態が続いていた。
それが今年4月のCVカンパニー発足を機に変わったという。「今後はカンパニー内で優先順位をつけて開発を推進し、地道に商品開発を図っていきたいと考えている」と増井専務は話す。
商品のラインナップについても、「CV車種を俯瞰しながら、それぞれの車種の特性や担うべき役割を踏まえて、車種群の全体最適を考えた面での戦略に取り組んでいく」とのことだ。
もちろん安全面などの先進技術ついても、これからは乗用車に後れを取ることはないそうだ。「生活や仕事を支える車だからこそ、燃料電池や自動車関連技術など社会問題を解決しうる技術を積極的に導入する必要がある。CV車種から先進技術の普及をリードするんだという気構えを持って進めていきたい」と増井専務。
今後、トヨタからどんなCVが登場してくるのか要注目だ。