【2017年3月JRダイヤ改正】東京-内房線直通の特別快速廃止…普通列車も分割

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館山駅で発車を待つ内房線の普通列車。2017年3月ダイヤ改正で千葉~館山間を直通する普通列車が大幅に減る。
  • 館山駅で発車を待つ内房線の普通列車。2017年3月ダイヤ改正で千葉~館山間を直通する普通列車が大幅に減る。
  • 京葉線では東京~西船橋間の列車が増発される。

JR東日本千葉支社はこのほど、ダイヤ改正を2017年3月4日に実施すると発表した。内房線の運行体系の見直しなどを行う。

総武本線から内房線に直通する列車は、平日に東京~館山間で運行されている特別快速を廃止。その一方、東京~君津間に快速列車を1往復増発し、同区間の快速列車を毎時1本体制にする。

また、現在は千葉~館山間を直通している普通列車のうち、日中の列車を千葉~木更津間と木更津~君津~館山間に分割。君津駅では、東京~君津間の快速列車から同じホーム上で館山方面への普通列車に乗り換えできるようにする。この結果、館山駅は東京・千葉方面からの直通列車が大幅に減少する。

京葉線では、平日の夕方ラッシュ時に東京18時32分発~西船橋19時06分着の普通列車を増発する。久留里線では、久留里~上総亀山間で上り初発の繰下げと下り終発の繰上げを実施。上総亀山駅の上り初発は今より約1時間遅い6時01分発、久留里駅の下り終発は今より1時間早い21時41分となり、運行時間帯が縮小される。

■アクアラインなど道路整備で利用者減少

内房線は、東京湾に沿って房総半島の蘇我~安房鴨川間119.4kmを結ぶ鉄道路線。東京湾アクアラインや館山自動車道などの整備により、東京方面から房総半島南部への自動車によるアクセスが大幅に向上したことから、とくに君津以南の利用者が減少している。

JR東日本の公表資料によると、1日平均の通過人員(旅客輸送密度)は、JR東日本発足時の1987年度が2万5097人。1992年度は3万859人まで増えたが、2015年度は発足時を下回る2万566人となっている。区間別(2015年度)で見ると、北側の蘇我~君津間が5万722人で、1987年度に比べ約1割の減少にとどまっているが、館山駅を含む南側の君津~安房鴨川間は1987年度が9331人だったのに対し、2015年度は約6.5割減の3254人まで落ち込んでいる。

JR東日本は2015年3月、平日に東京方面から館山に直通する特急『さざなみ』を廃止。代わりに東京~館山間を総武本線経由で結ぶ特別快速を新設したが、千葉支社は「お客さまのご利用状況」を考慮して特別快速を廃止することにしたという。

《草町義和》

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