【新聞ウォッチ】自賠責保険料、17年4月から9年ぶりに引き下げへ

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2016年12月13日付

●株終値1万9000円台、今年初(読売・1面)

●車、歩行者保護に注力、自動ブレーキ、エアバック(読売・6面) 

●プレミアムフライデー、来年2月24日「3時に退社」(読売・6面)

●中国新車販売台数、年間2500万台超確実、減税政策・地方需要で勢い(朝日・7面)

●日産、PHV発売へ、傘下の三菱自の技術活用、エコカー多角化(朝日・9面)

●二輪相乗り事業、ホンダ参入発表、東南アジア大手に出資(朝日・9面)

●今年の漢字3度目「金」(朝日・39面)

●佐川社員ら50人超立件へ、駐車違反の身代わり横行、東京営業所(毎日・31面)

●富士重,安全性高めた新車台、すべての車種に展開へ(産経・10面)

●自賠責保険引き下げ、9年ぶり、来年4月から7%程度(産経・11面)

●高齢運転やっぱり危険? 埼玉県警が7000人調査、加齢につれ認知機能低下(産経・28面)

●円、1カ月で15円下落、米インフレ期待反映(日経・5面)

●冬ボーナス0.09%増、製造業は4年ぶり減少(日経・13面)

●管理職の給与・昇格、三菱自、成果重視に、ゴーン流改革第一弾(日経・14面)

ひとくちコメント

2016年を象徴する漢字は「金」だそうだが、おカネの話題としては、自動車やバイクなどを保有する人にとってはちょっぴり朗報だろう。保有者すべての人に加入が義務付けられている損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険料が、2017年4月の契約分から引き下げられるという。

きょうの朝日や東京などが大きく報じているが、それによると、引き下げは平均27.9%安くなった2008年以来、9年ぶりのこと。すべての車種の平均で、5~10%程度下げる方向で調整中という。例えば、現在の自賠責保険料は、2年契約で乗用車が2万7840円、軽自動車が2万6370円だが、仮に7%程度の引き下げが実施されると、それぞれ2000円前後安くなるようだ。

値下げに踏み切るのは、自動ブレーキなどの安全技術の普及で交通事故件数が減少し、保険金の支払いも減ったためだという。自賠責保険料は13年度に引き上げられ、14年度からは3年連続で据え置かれているが、収支は改善されて16年度も黒字を見込んでいるという。

また、きょうの日経によると、保険料の引き下げは自賠責保険ばかりでなく、ドライバーが「任意で入る自動車保険の保険料も2018年から下がる見通しになった」と伝えている。損害保険各社でつくる損害保険料率算出機構は基準となる料率を最大1割程度下げる検討に入ったそうだ。

任意保険の引き下げについても「自動安全ブレーキの普及などで事故率が低下していることに対応する」というのが理由のようだ。一方で、メディアは連日のように高齢のドライバーやタクシーなどの交通事故を、まるでネガティブキャンペーンのように集中的に取り上げており、これでは紙面を読む限りでは交通事故は増え続けているかのようにも錯覚してしまう。

《福田俊之》

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