浜田港の上に専用道現る---大田・石見・江津の元気スポットへ

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「道の駅ゆうひパーク浜田」付近から見えた浜田港「臨港道路福井4号線」
  • 「道の駅ゆうひパーク浜田」付近から見えた浜田港「臨港道路福井4号線」
  • パワースポットとして女性たちが注目する物部神社
  • 浜田港「臨港道路福井4号線」の計画図
  • 石見銀山「おおもり」の代官そば(割子そば)
  • 出雲空港(出雲縁結び空港、IZO)
  • 物部神社で見つけたハートマーク
  • 大田市と石見銀山世界遺産センターを結ぶ石見交通バス
  • 戦国時代から400年余に渡って石見銀山を守ってきた城上神社(きがみじんじゃ)

天然の良港を抱える島根県浜田市に、海上を越える新たな専用道が出現した。この日本海沿いの工事現場から里山へとクルマを走らせると、石見銀山、有福温泉、物部神社など、いま元気なスポットも近い。30枚の写真とともに見ていこう。

工事現場は、JR浜田駅からクルマで10分(5km)、西浜田駅から歩いて20分(1.5km)ほどの浜田港国際物流ターミナル付近。11月中旬の時点で、この国際物流ターミナルの穏やかな水面の上に、大きな道路橋が架かっていた。山側を行く山陰自動車道(浜田三隅道路)の浜田港インターチェンジから海辺の物流ターミナルを結ぶ「臨港道路福井4号線」だ。

この臨港道路福井4号線は、延長1.5km、幅3.25mの道路を2車線つくり、「さらなる増加が見込まれる浜田港取扱貨物の安全かつ効率的な輸送を図る」(国交省港湾局)。事業費は39億円(国27億円+地方12億円)。2017年度中に完成する予定。

そのルートは、山側の山陰道から下り坂となり、トンネルと高架を組み合わせた道で国道9号や山陰線をオーバークロスし海へと抜け、海上に架けた高架から国際物流ターミナルへとたどるイメージ。

この道路で中国地方の高速道路ネットワークとダイレクトに結ばれる浜田港は、対岸諸国を結ぶコンテナ、セメント、石材、石炭、中古車などを運ぶ船が停泊している。中古車については、浜田とウラジオストクを結ぶ月2便のRORO船も行き交う。Googleマップなどで浜田港を見ると、巨大な駐車場や貯炭場も確認できる。

山陰道を伝い石見銀山・温泉津・有福温泉へ

また、この浜田港から山陰道を伝って行ける地のなかで、「ことし注目を集めているスポットが3つある」と出雲ガイドクラブ(一畑トラベルサービス同行)の女性ガイド・品川さんはいう。「女性グループがパワースポットとして通う物部神社、歴史好きや世界遺産めぐりに人気の石見銀山、温泉マニアがハシゴする温泉津温泉・有福温泉。この3スポットが人気」。

山陰線大田市駅からクルマで10分(6km)の物部神社は、「最近、関東圏の女性たちが、JRの『サンライズ出雲』(寝台電車)に乗ってパワースポット巡礼旅に含めるようになった新名所。もともと文武両道・勝運・出世の神がまつられているといわれ、仕事やビジネスで祈願する人たちが多かったけど、最近は、本殿に隠されたハートマークを探す女性たちの姿も少なくない。本殿裏の御神墓へと続く山道を行き、森のなかで半日ずーっと過ごす人もいる」と。

自然環境と共存した産業遺跡として2007年に世界遺産登録された石見銀山(島根県大田市大森ほか)は、「クルマでたどるならば、途中で下車しながら江戸時代の輸送ルートを感じてみて。室町時代末期は鞆ヶ浦ルート、毛利氏支配期は沖泊(温泉津)ルートで銀が運ばれ、日本海、朝鮮半島を経由して大陸へと渡った。その名残がいまもある」。

また、その沖泊ルートの“銀の道”の時代、陸海の中継地点としてにぎわった温泉津は、浜田港とはまた違う表情を持つ漁港と、そこから続く温泉街で知られる街。「銀の積出港としてにぎわった時代を思い出しながら、1300年の歴史を持つ湯治場のパワーを感じてみて」。さらに、同じ江津町で山間に湧き出る有福温泉は「聖徳太子の時代から続く“美人の湯”。美肌をつくる湯を求めて女性たちがクルマやバスで訪れる」という。

日本海沿いをひたすら行く国道9号・山陰道は、その西に沈む夕日も“名物”。道の駅ゆうひパーク浜田からは、浜田マリン大橋のシャドーと水平線に沈む真っ赤な夕日が見えた。島根県東京事務所の福島知幸氏は、「ゆうひパークにはお土産もいろいろあるけど、東京の『にほんばし島根館』に売っているものも多い。遠慮せず、『東京に売ってないもの』を聞いて、地元でしか手に入らないお土産も探してみて」と伝えていた。

《レスポンス編集部》

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