ボッシュは9日にイタリアで始まった世界最大規模の二輪車展示会「ミラノ国際モーターサイクルショー」(EICMA)で、新世代二輪車用ABS(アンチロックブレーキ)の量産開始を発表した。
同社は1995年から200万台以上のモーターサイクル用ABSを生産するリーディングカンパニーだ。EICMAで公表したのは新世代二輪車用ABS「ABS10」だ。現行のABS9と比較して、最大で約30%の軽量化、約45%の小型化を実現した。
二輪車のABS装着は、各国で義務化の流れにある。日本では18年10月1日以降に作られる二輪の新型車から適用される。日本の規制はけして早い対応でも、厳しいものではない。欧州連合域内ではすでに法制化され、来年からはエンジン排気量が125 ccを超えるすべての継続生産車に適用が拡大される。
そんな中で求められているのが、ABSの小型軽量化だ。同社のABS10はこの要求に応えるだけでなく、性能の上でもABS9を超えるものになっているという。
ABS10は、カワサキ『Versys-X300 ABS』が世界初の量産搭載車となる。さらに、スズキ『GSX-S125 ABS』の2018年モデルにもこのシステムが搭載される予定だ。
日本でも義務化規制の施行が近づくにつれて、こうした小型軽量化したABSが求められる。世界各国の二輪車ABS装着義務化の流れは、今後ますます二輪車用ABSの小型軽量化を加速させるものとみられる。