【東京モーターフェス16】“日の丸連合”月面探査4輪車…ミッション達成への最適解

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東京モーターフェス2016(10月8~10日、東京都江東区青海)
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クルマ、バイク、トラック、バス、次世代モビリティなどが会場を埋め尽くすなか、小さなテントの下に、月面を行く4輪車も展示された。成犬ほどのサイズ、銀色の4輪車は、HAKUTO ROVERプリフライトモデル3。徹底した小型化・軽量化が図られた月面探査機だ。

HAKUTO は、ispaceが運営する日本初民間月面探査チームで、「月面に純民間開発ロボット探査機を着陸させる」「着陸地点から500m以上移動する」「高解像度の動画や静止画データを地球に送信する」をミッションとし、世界初ロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」に参加を表明している。

HAKUTOの計画では、打ち上げ費用が1kgあたり100万ドル以上かかるため、このROVERフライトモデルは、重量4kg、全長580mm、全幅536mm、全高358mmと、「ミッションを達成するための最適解」なるサイズ・機能を追求。

マイナス40度から100度までの温度変化に対応し、ロケット打ち上げ時の振動に耐えるため、カーボンファイバーボディを採用し、表面に銀テフロン加工を施してある。これで9割以上の太陽光を反射する。

そのいっぽうで、ボディ側面にソーラーセルを配置、その側面は着陸地点で太陽光を最も効率よく受けるための最適な角度、70度に設計されている。また、トップパネルは、電子機器を熱から保護するため、ウルテム樹脂で断熱し、マグネシウムプレートで放熱する設計になっている。

パウダー状の砂に覆われた月面を行くROVERフライトモデルの足回りは、滑りにくいホイールに、特殊リンク機構が組み合わさる。

前後左右に設置したカメラで月面の状況を360度の視野でとらえ、その動画や画像を圧縮して地球に送信。前方の状況は赤外線センサーがとらえ、障害物などを検知する。

展示モデルの側面には、auやスズキ、JAL、IHI など複数のロゴが描かれていた。これらのうちauがHAKUTOのオフィシャルパートナー、6社がコーポレートパートナーで、このほかに10社・団体がサポートする。

HAKUTOは、「本デザインをもとに、2017年1月までに月面を走行する実機を製造し、2017年中に月面へ向けて打ち上げる予定」とアナウンスしている。

《レスポンス編集部》

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