JR東日本は9月上旬に製造メーカーから受領し、来春から運行する予定の豪華クルーズ列車「TRAIN SUITE 四季島(トランスイートしきしま)」の試運転を実施している。現在は常磐線と東北本線が主体だが、今後は他の路線でも実施するとみられる。
TRAIN SUITE 四季島(E001形)は、パンタグラフから集電した電力を使ってモーターを動かして走行するだけでなく、非電化区間においてはエンジンが発電した電力を使って同様にモーターを動かし、単独で走行させることができる「EDC方式」を採用している。北海道新幹線の開通によって架線電圧が引き上げられた青函トンネルについても対応しており、自力走行が可能だ。
JR側からの正式発表は無いが、常磐線での試験は「交直切替試験」が主体とみられる。同線は取手~藤代駅間で直流1500Vと交流20000Vの切替を行っているが、首都圏にあるJR唯一の切替ポイントであり、試験走行の環境として最適といえる。このほか、未明の時間帯に東北本線でディーゼル発電モードでの試験を実施している模様だ。
9月は川崎重工業で製造した7両での試験を行ってきたが、10月以降は総合車両製作所で製造した3両(すべて2階建て車両)を追加し、10両フル編成での試験を実施することとなる。