JR四国、土讃線でも「ものがたり」観光列車運転 2017年4月から

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『四国まんなか千年ものがたり』1号車のイメージとレイアウト。座席を互い違いに配置して左右両方の車窓を楽しめるようにする。
  • 『四国まんなか千年ものがたり』1号車のイメージとレイアウト。座席を互い違いに配置して左右両方の車窓を楽しめるようにする。
  • 2号車のイメージとレイアウト。川や風の流れをイメージした曲線が取り入れられている。
  • 3号車のイメージとレイアウト。1号車とほぼ同じだが、1号車が春のイメージでデザインされているのに対し、こちたは秋のイメージになっている。

JR四国は9月26日、土讃線の観光列車『四国まんなか千年ものがたり』のデザインや運行計画などを発表した。2017年4月から運行を開始する。

『四国まんなか』は、多度津(香川県多度津町)~大歩危(徳島県三好市)間65.5kmで運行される予定の観光列車。JR四国は2014年7月、予讃線で『伊予灘ものがたり』という観光列車の運行を開始しており、『四国まんなか』は『伊予灘』に続く「ものがたり」観光列車の第2弾となる。

発表などによると、『四国まんなか』はキハ185系気動車の改造車3両編成で運転。改造車は「日本のたたずまい」をコンセプトにデザインしたという。編成全体の定員は座席57人で、1号車が22人、2号車が11人、3号車24人になる。

1号車は「春萌(はるあかり)の章」と名付けられ、1人用シートが6席、2人用シートが4席、4人用ボックスシートが12席設けられる。3号車「秋彩(あきみのり)の章」は、1人用シート6席、2人用シート6席、4人用シート12席の構成になる。いずれも左右両方向の車窓を楽しめる配列にする。

中間の2号車は「夏清(なつすがし)の章」「冬清(ふゆすがし)の章」と名付けられた。白と青のカラーリングに、曲線のテーブルやダイニングカウンターを設置したのが特徴で、「『清(すがし)』を表わす川や風の流れ」をイメージしたという。床のフローリングは徳島県の伝統工芸品である「藍染め」をモチーフにしている。「囲炉裏で灯りを囲む団らんの風景」をイメージし、長さ7mのベンチソファを設けた。

このほか、1号車に洋式トイレ2基(うち1基は女性専用)、2号車に多目的トイレを1基設ける。

2017年度上期は106日間の運転が計画されており、4月1日から土曜・休日に加え、月曜や金曜も運転される。列車を運転しない平日は貸切運転を受け付ける。

現時点の運行計画は、往路の『四国まんなか千年ものがたり そらの郷紀行』が多度津10時21分発~大歩危12時48分着、復路の『四国まんなか千年ものがたり しあわせの郷紀行』が大歩危14時20分発~多度津17時16分着で、いずれも善通寺駅と琴平駅に停車する。「秘境駅」として知られる坪尻駅にも停車し、ホームに下りることができる。大歩危・小歩危など景色がきれいな場所では速度を落として運行する。

《草町義和》

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