【GARMIN vivosmartJ HR+ インプレ中編】脂肪を効率的に燃焼させるのに最適、その方法も紹介

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画面を横表示して時刻を見る。1日・木曜日。時刻表示は12時と24時が選択可能
  • 画面を横表示して時刻を見る。1日・木曜日。時刻表示は12時と24時が選択可能
  • 画面を縦表示して心拍数を見る。RHRとは安静時心拍数の平均値だ
  • 画面を縦表示して時刻を見る。表示変更はスマホやパソコンで設定する必要あり
  • 横表示の心拍数推移グラフはあまりよくわからない。スマホかパソコンで詳細を見たほうがいい
  • 初めてアクティビティを起動させるときはGPS電波を取得するのに20分ほどかかる
  • ランニングのアクティビティで初級者レベルの「ベーシック」を選んでやってみよう
  • ランあるいはウォーキングを開始するときは「チェックマーク」をタップする
  • 心拍ゾーンを心拍数93~111の「1」にした。早歩きでちょうどいい感じの運動強度だ

手首計測の光学式心拍計を備えたvivosmartJ HR(ヴィヴォスマート エイチアール)が新たにGPS機能を搭載し、ランニングしたコースなど詳細データを記録するvivosmartJ HR+(プラス)に進化した。コース状況と心拍数の変化がグラフ化して、さらなるトレーニングの指針となる。

驚異の軽さ!GPS補足には時間がかかるが、精度は良好

ディスプレイ部分の大きさは縦10.7mm、横25.3mm。重量わずか31gというコンパクトなボディに光学式心拍計とGPSが搭載されている。最もシンプルなライフログバンド、vivofit 3(ヴィヴォフィット・スリー)が重量26gなのだから、もはや究極の軽さである。それでいて心拍数と走行ログが計測・取得できる。スゴいとしか言いようがないが、はたして真の実力はどんなものだろうか?

インプレッションをするためにいつもの定番コースを走ってみたのだが、まずGPSの電波を補足するのにある程度の時間がかかることが判明。登山をはじめとしたアウトドア系アクティビティをカバーしたfenix 3J(フェニックス・スリージェイ)シリーズなら、走り始めてすぐにGPS電波をキャッチして走行データ取りが始まる。「よーし。ここが出発点な」というところでスタートボタンを押せばいいわけだ。fenix 3Jは内蔵の金属製EXOリングアンテナによって安定した受信ができるのが特徴で、その点が頼もしい。それに比べると、24時間着用することで1日の活動量を把握するライフログバンドのひとつであるvivosmartJ HR+は樹脂製ボディ。GPSの電波補足に多少の時間を要するのは、それはもう仕方ない。

ところが、GPS精度そのものはそれほど悪くない。登山やスキーなどで使うfenix 3Jシリーズに比べればわずかな誤差は生じるものの、ランニングやウォーキングをする限りまったく問題ないレベルである。実走が終わってそのデータをガーミンコネクトとクラウドサイトに取り込み、パソコンの画面上で見比べてみたのだが、実走開始直後は多少不安定で位置が飛ぶこともあったけど、開始直後をのぞくと実際に走った道路から著しく逸脱することはなかった。

陰の実力?GPS学習機能

ガーミンコネクトに記録を送り込んでいくうちに、vivosmartJ HR+が備えた陰の実力にも気づいた。実はこうして実走データを何回か記録していくうちにvivosmartJ HR+本体が実走コースを学習していくのだ。つまり使用者がどのあたりでよく練習しているかを学習し、次第にGPSの電波補足に要する時間が短くなっていく。実際に2日目にGPS起動したときは、「このヒトは地球上の日本の神奈川の鎌倉あたりでよく走る」とvivosmartJ HR+本体が学習済みのようで、ものの数分でスタート位置を突き止めたのである。

正直に告白すると、最初に使ったときはスタート位置を特定するのに20分もかかり、「使えねえな」と思ってしまった。公園ならストレッチやウォーミングアップをしていればいいのだが、ボクの場合は住宅地のとある道路をコースの出発地としているので、20分も時計を見ながらウロウロしていると不審者と間違われかねないという懸念があったのだ。

光学センサーで心拍数を計測、一般レベルの指標としては十分

手首で計測する心拍計機能も、胸にセンサーベルトをして計測する本格的タイプに劣らずなかなかの精度である。本体の裏側に緑色の光学センサーが発光していて、血中のヘモグロビンにこの緑色の光を当てて、その流量の違いによって脈拍を読み取るのだという。「日焼けによって肌の色が濃い人は計測できない可能性がある」とも取扱説明書に明記してあった。医科学的に求められる精度ではないかも知れないが、一般レベルの運動の指標としては十分だ。

ただ単にランニングをしながら画面表示される心拍数値を見るだけなら、このvivosmartJ HR+を使いこなしているとは言うべきではない。ここはぜひ、もうちょっと専門的に心拍ターゲットゾーンを設定して、効率的な心拍トレーニングをサポートする機能を活用してみたい。本体には5段階の心拍ゾーンがプリインストールされているので、ランニングをスタートするときはそれを選択してトレーニングを開始するのがいい。例えば「ゾーン1」は心拍数93~111のイージーレベル。ゾーンの数字が2、3、4、5と高くなるにつれて強い運動強度となる。もちろんカスタムで心拍数値を設定することも可能。これらを設定してランニングあるいはウォーキングをスタートすると、心拍数がターゲットから外れるとバイブレーションやビープ音とともに、「心拍数が低すぎます」あるいは「高すぎます」と表示される。

機能としてはかなり前の心拍トレーニングモニターから採用されているもので、有酸素系のアスリート(例えばマラソンランナーとか自転車ロードレーサーなど)が心拍トレーニングする際に活用して効率的なトレーニングの支えとしている。こういった地道な練習の積み重ねが五輪のメダルにつながっていくのである。レベルの違いこそあれ、ボクたち一般アスリートが使いこなせないわけもない。それでは具体的な使い方として例を挙げてみよう。

解説!脂肪を最も効率的に燃焼させる方法

フィットネスで体重減を目指す40歳のメタボ男性がいたとする。安静時心拍数は60とする。脂肪を最も効率的に燃焼させる心拍ゾーンを算出する計算式にあてはめてみよう。

●脂肪を最も効率的に燃焼させる心拍ゾーン
1. 220ー年齢=最大心拍数
2. (最大心拍数ー安静時心拍数)×0.7で算出された数値にさらに安静時心拍数を足す

最大心拍数は220ー40なので180だ。次に最大心拍数180ー安静時心拍数60は120。これに0.7をかけると84。さらに安静時心拍数の60を足すと144。つまり脂肪を効率的に燃焼させるには1分間144にできるだけ近い心拍数で運動をすればいい。そこでvivosmartJ HR+のカスタム数値設定にターゲットゾーンとして125~143を入力。このゾーンからはずれればバイブレーションとビープ音で分かるので、ペースを変えてこのゾーンを維持してトレーニングを続ける。オリンピックに出場するようなトップレベルの選手がやっている練習方法だが、メタボ解消目的でも当てはまる運動方法だ。

《山口和幸》

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