【トヨタ プリウスPHV 新型】EV走行60kmで犠牲になったもの

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トヨタ自動車の新型プリウスPHV
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トヨタ自動車が今冬に発売を予定している新型『プリウスPHV』はモーターだけで走行するEVモードの航続距離が現行の26.4kmから60kmへと2倍以上に引き上げられた。

現行モデルの倍の容量のリチウムイオンバッテリーを始め、バッテリー昇温システムの採用、さらにはシステムそのもの効率化で60kmを達成した。だか、その一方で犠牲になったものがある。それが乗車定員だ。新型プリウスPHVの乗車定員は燃料電池車『MIRAI』と同じ4人となっている。

新型プリウスPHVのプラグインシステムの開発を手がけた市川真士主幹は「車両の企画をするにあたって、何を優先して決めていくのか。やはりEV性能を上げたいとなると、全体的なバランスを勘案して4人乗りになった。EV距離をとらなければ5人乗りでもいけるが、今回60km以上という数値目標が設定された段階で4人乗りでということになった」と明かす。

またデザインを担当した第2デザイン室長の児玉修作氏も「車両価格がやはりハイブリッドに対してちょっと高いということと、リッチなユーザーに適した内装空間を造りたい、航続距離を高い次元でベストバランスに持っていきたい、いろんな要素が絡んでいるが、結果としてハイブリッドの5座に対してPHVは4座という選択をした。これは開発初期から決まったもので、航続距離60kmでいくためにベストバランスを狙うというのが理由」と証言する。

そこで「ハイブリッドは5座だが、4座をリッチな空間に見せるために意図的にセンターコンソールを設けてユーザーの肘かけができるようにした」という。

しかし児玉氏は「PHVのTNGA車両として出すのは、新型プリウスPHVが初になるが、同時に他の車種でパッケージの重量低減活動は行っているので、その活動の成果もプリウスPHVにフィードバックする機会がモデルチェンジを待たずとも今後出てくると思う。モデルチェンジよりも前の段階で5座を提供できる可能性はあると思う」とも話していた。

《小松哲也》

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