【トヨタ プリウスPHV 試乗】「普段はEV、長距離レジャーはHV」具現化したミライ型プリウス…諸星陽一

試乗記 国産車
トヨタ プリウスPHV 新型
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現行『プリウス』ベースのPHV、新型『プリウスPHV』は、バッテリーにリチウムイオンを採用。急速充電(CHAdeMO規格)では約20分で80%充電が可能。AC200Vでは約2時間20分で充電を完了できる。さらに約14時間と時間がかかるが、AC100Vでの充電も可能。スマホの充電なみに利便性は高い。

EVモード航続距離は60km以上となるので、多くのユーザーが充電された電気だけで通勤が可能となることだろう。今回はサーキットの試乗ということで、思いっきりアクセルを踏んだ(と言ってもヘビーウェット路面だった)が、100km/hオーバーまでエンジンを始動させずにモーターだけで加速していくことができた。

こうした強い加速ができるのはバッテリー容量をアップしていることに加え、ジェネレターも加速用モーターとしてアシストするところにある。プリウスPHVは走行用モーターと発電用ジェネレーターを別々に搭載しているが、強い加速の際は発電用ジェネレーターもモーターとして使用し、加速を強めている。

この強いアクセルの踏み方だが、本当に床まで踏んでしまうと、より強い得られるようにエンジンも使うハイブリッドモードになってしまう。上手に85~90%の踏み方をすれば、EVのまま走っていけるという感じだ。なおハイブリッドモード時は、ジェネレーターは加速アシストを行わない。

今回はPHVではないプリウスも比較試乗用に用意されていた。プリウスはちょっと強めにアクセルを踏むとすぐにエンジンが始動してしまうので、この差は明かだ。両車ともに横滑り防止装置が装備されていたが、プリウスはこのデバイスの介入がやたらと早い。ちょっと深めにステアリングを切るとすぐに“ガガガガッ”となってしまう。プリウスとプリウスPHVでタイヤのブランドが異なったので、イコールでの比較はできないが、ハンドリング的にはプリウスPHVのほうが素直で気持ちよかった。

ステアリングを切った感じもプリウスPHVのほうがしっとりしとして高級感を感じられる。プリウスPHVは上級指向のモデルで、リヤシートも2名用としてゆったりとした雰囲気を演出している。

なお、プリウスPHVは今秋発売が予定されていたが、CFRP(カーボン樹脂)製バックドアの製造などが追いつかず、発売は今冬に変更された。公道での試乗はまた別の機会に書いていきたいと思う。今回は価格も発表されていないのでオススメ度の★の数は評価しない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:評価なし

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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