旧深名線沼牛駅舎の修繕が実現へ…募金目標額の200万円を確保

鉄道 行政
昨年7月に内部公開された旧沼牛駅舎。7月28日時点で211万5000円の支援が集まっている。
  • 昨年7月に内部公開された旧沼牛駅舎。7月28日時点で211万5000円の支援が集まっている。
  • 深名線は1995年9月に廃止。沼牛駅の他にも駅舎の残っている駅がある。写真は旧・添牛内駅の駅舎(2015年9月)。
  • 旧・朱鞠内駅構内(2015年9月)。駅施設は全て撤去され、代替バスの待合所や線路・駅名標のオブジェなどが整備された。

旧JR北海道深名線沼牛駅舎(北海道幌加内町)の保存活動を行っている「北海道 木造駅舎保存プロジェクト」は7月27日、同駅舎修繕のためのインターネット募金(クラウドファンディング)が同日に目標額の200万円に到達したと発表した。

北海道内では、711系電車や『北斗星』用客車の保存活動にインターネット募金が使われていずれも成立しており、旧沼牛駅は3例目となった。これにより、旧北海道ちほく高原鉄道の廃駅・上利別駅舎(北海道足寄町)の部材を再活用しての修繕が実現する運びとなった。作業は約2カ月かけて行われ、10月には支援のお礼として修繕お披露目イベントが行われる予定だ。

今回の目標額到達について、おかえり沼牛駅実行委員会代表の坂本勝之さんは「地域を支えた深名線が廃止となり、その後約20年間に渡り駅舎を保存してきましたが、このよう形でこんなにも多くのご支援や応援の声をいただけるとは夢にも思ってみませんでした。今後も、地元の若い人や近隣有志の皆様、さらにはご支援いただいた全国各地の皆様にもご協力いただきながら、少しでも長く地域の歴史的建造物として残し伝えていければと考えております。多くのご支援に心から感謝申し上げます」と述べている。

インターネット募金は正式な終了日時である8月1日23時まで受け付けており、これをもって正式に成立となる。募金受付終了後も郵便振込による支援を呼びかけるという。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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