【マツダ CX-3 試乗】すでに購入してしまった人に、マツダの代わりに謝りたい…岩貞るみこ

試乗記 国産車
マツダ CX-3
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「仕様は予告なく変更することがあります」。よくパッケージなどに記されている言葉である。よりよく改良してくれるのなら、予告なんていらないから、どんどんやってよ。ただ、そう思うのは、これから買うユーザー。すでに購入してしまった人にとって、マツダ『CX-3』のマイナーチェンジは、ちょっと嫉妬するレベルである。

搭載するエンジンはディーゼルのみという、国産車にしては画期的な布陣で展開したCX-3。パッケージングのよさ、デザインの秀逸さなどで高評価を得ているのは間違いないのだが、当初、気になっていたのは初速のもたつきである。ディーゼルエンジンはトルクがある。だから、気持ちよく加速するはず。だというのに、発進するときにアクセルを踏み込むと、一瞬、ひるむのだ。

ターボを使っているためにターボの効きはじめまでに、時差が生じるのが原因である。まったくもって残念至極。この時差さえなければと、誰もが思っていたところである。しかし、このたびのマイナーチェンジで、きれいさっぱりこの部分を改良してみせた。当然といえば当然の改良なのだが、できるなら最初からやろうよと突っ込みたくなるほどの仕上がりである。すでに購入してしまった方々、申し訳ないとマツダの代わりに謝りたいくらいだ。

マイナーチェンジではもう一点、車内へのディーゼル音の入り込みも少なくなった。ウィンドウを改善して、いわゆるガラガラ音はさらに聞こえにくくなったのである。アイドリング・ストップ機能があるため、信号待ちのときは音が気になることはあまりない。それでも、真夏や真冬の季節となるとエアコンを使うためにエンジンストップ時間が減るのはたしか。そうしたときに、耳へのストレスをさげる改良はありがたい。

新型車が出ると、飛びつきたくなるのは誰しも当然の感情である。でも、こうした変更を目の当たりにすると、小さな改良がほどこされたモデル中期以降が狙い目ともいえる。クルマ購入計画は、さまざまな要素があるからこそ、悩むし面白いところである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。

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