【ボルボ XC90 T8】日本の諸元表にある第2のモーターとは

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ボルボ XC90 T8
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一昨年から新パワートレイン「Drive-E」を積極的に既存モデルに導入しているボルボ・カー・ジャパン。最新モデルの『XC90』は当初からこの新パワートレインだけを使うことを想定し開発。更に、新プラットフォームSPAに組み合わせた最初のクルマである。

同社マーケティング部プロダクトグループプロダクトスペシャリストの岡田勝也氏によると、「今後ボルボは4気筒以下、2リットル以下のDrive-Eパワートレインだけに専念するという宣言をした。また、このパワートレインは高度な電気駆動化にも対応することを前提に開発されており、XC90 T8が生産車として紹介できる初めての例だ」という。

T8はプラグインハイブリッドで、その位置づけは、「単なるプラグインハイブリッドだけではなく、ボルボのエンジンラインナップの中で最もラグジュアリーで、ハイパフォーマンスなクルマだ」と述べる。更に、「他社のプラグインハイブリッド車が、比較的控えめなガソリンエンジンとモーターとの組み合わせが多い中で、T8は、T6に採用されているガソリンエンジンにリアモーターを追加した」と説明。

そのスペックは、T6ガソリンエンジンの2リットル4気筒直噴ターボプラススーパーチャージャーで、最高出力320ps、最大トルク400Nm。これに8速ATを採用し、リアに搭載されたモーターは87ps、240Nmで、四輪駆動である。その駆動方式は、フロントがエンジン駆動、リアがモーター駆動を組み合わせた方式だ。日本仕様のモード燃費は15.3km/l。充電電力使用時走行距離は35.4kmとなる。バッテリーはリチウムイオンバッテリーで、消費電力9.2kWh。200V/16Aでは約3時間で満充電になる。

実は日本の諸元表ではフロントにもモーターがあると記載されている。それはCISG(クランクマウンテッドインテグレーティドスタータージェネレータ)という小型モーターを指す。これについて岡田氏は、「エンジンのスターターモーターとしての役割。バッテリーを充電するための発電機能がメインの役割だが、一方でパワーブーストもする」と話す。日本の規格では、パワーブースト機能を持ったモーターは駆動用モーターに分類されることから記載されることになった。因みに本国の諸元表では記載はないという。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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