高速道路の対面通行、4路線の一部で解消...選定路線で検証

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石井啓一国土交通相(6月7日・霞が関)
  • 石井啓一国土交通相(6月7日・霞が関)

高速道路なのにラバーポールだけで仕切られ対面通行となっている「暫定2車線区間」の一部で、車線(付加車線)を増やし、部分的に対面通行を解消する効果検証が始まる。

「渋滞を解消する走行性、対向車線の衝突事故を予防する安全性などを期待する」と、石井啓一国土交通相は7日の会見で述べた。

検証路線として選ばれたのは、東海北陸道の岐阜県から富山県にかけて(飛騨清見IC~小矢部砺波JCT)、岡山米子道の岡山県から鳥取県にかけて(賀陽IC~北房JCT、蒜山IC~米子IC)、徳島県から愛媛県にかけての徳山道(徳島IC~川之江東JCT)、愛媛県の松山道(松山IC~大洲IC)の4路線。これからさらに付加車線を設置する区間を、道路局、高速道路会社、地元が協議して着工する。そのため工期など詳細については未定。

高速道路は4車線(片側2車線)を基本に考えられているが、道路網の充実などを優先して2車線でつながれた道路を、暫定2車線という。いずれは4車線となるため、用地は取得済みだ。付加車線はインターチェンジ付近や渋滞が多発する区間に設置するが、協議の結果4車線ではなく、片側1車線だけ付け加えた3車線の場合もある。

対象となる4路線はいずれも利用交通量が一定以上あり、渋滞による速度の低下率が25%を超えていることを条件に選定された。速度の低下率は、ETC2.0搭載車両から提供されるデータを活用した速度分布をもとにした。

《中島みなみ》

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