ボッシュは、クルマ側の運転支援システムやインフラ側のステーションなど、ネット化・自動化・電動化に向けた商品群を多数展示。なかでも効率的な熱循環を視覚的に伝える「電気自動車向けインテリジェント・サーマルマネジメント」のモデル展示には注目が集まった。
同フロアでは、「電気自動車の走行距離を25%延長させる」という同社の最適サーマルマネジメントを、模式的に紹介。電気モーター、パワーエレクトロニクス、電動クーラントポンプ、HVACモジュール、電子制御ユニットなど、EVに組み込まれるユニット類を視覚的に配置し、効率的な熱循環のモデルを伝えていた。
モデル展示上には「冬季モード」「夏季モード」「霜取りモード」の3つのボタンがあり、そのいずれかを押すと、そのモードの熱循環がライトアップされ、直感的にわかるようにつくられている。
同社は「こうしたサーマルマネジメントで、冬季暖房・夏季冷房に対する費用対効果・エネルギー効率を改善。たとえば、冷却回路の熱循環を利用し、クーラントポンプとバルブを用いたヒートポンプシステムを組み合わせることで、乗員の快適性を損なうことなく、車両走行距離を25%向上させられる」という。
また、このマネジメントによって、省電力による走行距離延長のほかに「経済性・環境保護にも貢献する」と同社。「電気モーター・パワーエレクトロニクス部品の廃熱を利用した手法と、熱交換器を介した空調システムによって、冷房・暖房にかかる電力消費を低減させる」とも伝えていた。