【新聞ウォッチ】自工会・西川新体制発進、燃費不正の三菱自とスズキは懇親会“欠席”

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日本自動車工業会 会見(19日)
  • 日本自動車工業会 会見(19日)
  • 自工会 西川廣人会長

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2016年5月20日付

●「0.1キロ追求」「ナンバーワンに」三菱自偽装調査報告書、燃費目標本社幹部が圧力(読売・1面)

●社説・スズキ燃費不正、法令軽視の体質は看過できぬ(読売・3面)

●燃費不正、車業界に危機感、スズキ、他社供給含め27車種(読売・8面)

●三菱自経営陣2段階で刷新(読売・8面)

●不明エジプト機墜落、当局「テロの可能性」地中海に残骸(毎日・1面)

●スズキ、違法測定隠蔽、燃費データ、日付や気温偽装(産経・1面)

●スズキ「スイフト」2万台リコール(産経・28面)

●AI・ロボットで生産性向上、GDP600兆円へ、成長戦略素案(日経・3面)

●「走るスマホ」台湾・裕隆が自社ブランド車、中国市場に挑む(日経・9面)

●VW、天津の新工場着工、年30万台生産、中国シフト加速(日経・9面)

●高精度地図の新会社、三菱電機・ゼンリンなど、自動運転向け(日経・11面)

●自工会新会長、燃費不正「あってはならぬ」再発防止求める(日経・11面)

●超長期債発行相次ぐ、トヨタ、18年ぶり20社社債(日経・12面)

ひとくちコメント

東京・丸の内のパレスホテル東京で開かれた日本自動車工業会(自工会)の定時総会後の懇親会には、トヨタ自動車の豊田章一郎名誉会長をはじめ、業界・団体の長老やOBなどが多数出席した。

ただ、燃費データの不正発覚で大揺れの会員会社、三菱自動車とスズキの首脳陣や関係者らの姿はまったく見られなかった。

自工会の新会長に就任したばかりの西川廣人 日産自動車副会長も記者会見で「不正は論外、あってはならないことだ」と強調。業界を上げて燃費不正の再発防止に取り組む姿勢を訴えかけた。

きょうの読売も「燃費不正車業界に危機感」との見出しで、自工会副会長の豊田章男トヨタ自動車社長や八郷隆弘ホンダ社長らのコメントを取り上げている。

懇親会の会場では、当然ながら燃費不正の問題を受け事実上、三菱自が日産の傘下入りする話題が中心で「シャープのような外資でなくよかった」とか「水面下では3年前から噂になっていた」など思い思いの“持論”が飛び交っていた。

その中でも新体制で日産が派遣する三菱自の会長ポストに強い関心を示す人も多く、三菱自の内情をよく知るある長老は「荒廃した会社を立て直すには並みの人間では難しい.あのコストカッターの異名を持つゴーン社長が兼任するのがいちばん」と指摘した。

「まさか?」とも思えるが、そんな観測気球が上がるのも長期政権のゴーン体制の弊害で日産本社に優秀な人材が育っていないことにもなる。

《福田俊之》

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