国際宇宙ステーション「きぼう」からフィリピン第1号超小型衛星の放出に成功

宇宙 テクノロジー
DIWATA-1の「きぼう」からの放出時
  • DIWATA-1の「きぼう」からの放出時
  • DIWATA-1放出を見学する関係者
  • DIWATA-1放出後の記者会見(記念撮影)

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、フィリピン第1号超小型衛星「DIWATA-1」を国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟からの放出に成功したと発表した。

50kg級超小型衛星の「きぼう」からの放出はJAXAとして初めて。

「DIWATA-1」は、フィリピン科学技術省(DOST)、フィリピン大学ディリマン校、東北大学、北海道大学が共同開発した50kg級の超小型衛星。JAXAが提供する打ち上げ機会を利用し、3月23日(日本時間)に米国フロリダ州から打ち上げられ、「きぼう」から放出した。

フィリピン初の国産衛星である「DIWATA-1」は、フィリピン科学技術省から派遣された若手エンジニアが中心となって、東北大学、北海道大学が開発・製造を、JAXAは、打ち上げから軌道への放出までの作業を担当した。

「DIWATA-1」の開発資金は全てフィリピンが負担した。同衛星には、魚眼カメラ、地上解像度3mの望遠鏡など、倍率の異なる4種類の撮像装置が搭載されており、台風や集中豪雨などの気象災害の監視、農業、漁業、森林、環境のモニターなど、フィリピンでの多様な社会課題を解決するためのリモートセンシング情報の提供に活用される予定。

JAXAは、今回初めて50kg級の超小型衛星放出を成功させたことによって、CubeSatを対象とした放出機構に加えて、衛星放出能力を増強することができた。今後、CubeSatを対象とした衛星放出機構も、同時放出数を3倍増に量的増強を進める計画。「DIWATA-1」のようにアジア地域など、海外の機関とJAXA、日本国内大学との連携を通じた超小型衛星事業の海外利用拡大を促す。

《レスポンス編集部》

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