1998年に登場したアウディのスポーツモデル『TT』は2015年に3代目に進化。もっともホットな『TTS』に試乗した。TTSはフォルクスワーゲングループのMQBと呼ばれるプラットフォームを採用するモデルで、現行『ゴルフ』やアウディ『A3』なども同様のプラットフォームを採用する。現行TTシリーズは230馬力/370Nmのエンジンを搭載するTTと、286馬力/380Nmのエンジンを搭載するTTSがある。両タイプともにクーペとロードスターが存在するが、現状ではTTSロードスターは日本に輸入されていない。丸いキャノピーを被せたような初代からシャープさを増したデザインとなった先代。現行はよりシャープなスタイリングとなった。乗り込んでみると、タイトなコクピットであることには変わりないが、視界もしっかりと確保されていて閉塞感は少ない。丸みを帯びたデザインとしているのは先代同様だが、適度にシャープな要素が加えられ、よりスポーティな印象が強まっている。デュアルクラッチタイプのミッション、6速Sマチックが組み合わされたパワートレインはじつにスムーズでTTにスポーツカーらしい加速感を与えている。駆動方式は定評のある4WDのクワトロ。トルクを効率的に分配しているので、加速感が強いだけでなく安全性も高く確保されている。ミッションをパドルシフトでマニュアル操作すれば、その感覚はより高いものとなる。TTSにはマグネティックライドとよばれる 可変式ダンパーが装着される。マグネティックライドのモードは、オート、コンフォート、ダイナミックの3つ。もっともハードな仕様となるのがダイナミックだが、TTSにはこのダイナミックがマッチする。サスペションの動きをある程度制限したソリッドな走りこそ、TTSらしいものと言えるだろう。TTSは、見た目2シーターに見えるが、リヤには小さめのシート2つが用意される、いわゆる2+2のレイアウトを採用している。このリヤシートがちょっとした荷物などを置くのにじつに使い勝手がいい。人が乗ることを前提に考えると、かなり使えないリヤシートなのだが、そのほかの使い方を考えればかなり使えるシートだ。■5つ星評価パッケージング:★★★★インテリア/居住性:★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★★オススメ度:★★★諸星陽一|モータージャーナリスト自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
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