クラリオン『Full Digital Sound』の可能性を徹底検証…その4 サウンドインプレッション
自動車 テクノロジーカーナビ/カーオーディオ新製品
4月下旬の発売開始まで1か月を切り、クラリオン『Full Digital Sound』に対する注目度と期待感は、どちらもさらなる高まりを見せている。そんな中、当サイトでは特集を組み、この“利点と可能性”を深く探ってきた。最終回となる当回では、詳細な試聴リポートをお届けする。
前回までの記事をお読みいただいて、『Full Digital Sound』の大いなる可能性を感じ取っていただけていると思う。しかしながらもっとも気になる部分は、その“音質性能”についてであろう。これまでも『東京オートサロン2016』のリポートや、2月にお届けした開発者インタビューで短いサウンド・インプレッションを掲載してきたが、今回はさらにじっくりと音をチェックする時間が得られたので、そこで感じられた印象を、たっぷりとご紹介していきたい。
加えて、『Full Digital Sound』の販売を手掛ける(株)イース・コーポレーションが主催した、『イースセミナー&ショー2016』(3月8日、9日)の会場でその音をチェックした、有力カーオーディオ・プロショップ4店のインストーラーのコメントも掲載する。これらにより、『Full Digital Sound』の実力を多角的に検証していく。
ソースユニットは、プロトタイプのデジタルアウト付きのクラリオン・スーパーワイド7.7型AVナビゲーション。今年発売予定の新型ナビのプロトタイプである。そして以下のシステムは『Full Digital Sound』のフルシステム。『Z3』 フルデジタルサウンドプロセッサー(プロセッサー/ツィーター/コマンダー、税抜価格:12万5000円)、『Z7』フルデジタルスピーカー(税抜価格:8万7000円)×2セット、『Z25W』フルデジタルサブウーファー(税抜価格:7万3000円)という布陣だ。リアスピーカーにも『Z7』を搭載し、『Z3』のプロセッサーが有する7ch分のデジタル出力すべてを活用する、正真正銘のフル・デジタルシステム搭載車である。
これをきっかけにして、カーオーディオに興味を持ってくださる方が増えたらいいですよね。早速話題になっていますから、期待感は高まっています。こだわりのヘッドフォンで音楽を聴いている方々等に、“クルマの中でも良い音が聴けるんだ”という気づきを与えられたらいいですよね。『Full Digital Sound』ならやってくれそうです」
これまでは、カーオーディオを始めたいけれどナビは換えたくないという方には、DSPの装着をおすすめしていましたが、今後は『Full Digital Sound』もご提案したいと思います。また、アナログ出力が2ch用意されているところも面白いと感じています。デジタルとアナログを組み合わせたシステムも試してみたいですね。
特に、新しいものへの感度が高い方におすすめしていきたいと思っています。クルマがどんどん新しくなる中で、カーオーディオでは新たな技術がなかなか生まれてきませんでした。しかし『Full Digital Sound』は、明らかに新しい。これまでとはどこが違っていて、どこが未来的なのか、そういう話ができるのはとても新鮮ですし、ワクワク感も高いですよね。期待しています」
ハイブリッドカーや電気自動車には特に向いていますよね。消費電力や重量のことを気にされてカーオーディオはちょっと…、と思っていた方々には特に、『Full Digital Sound』に大いに注目していただきたいです。カーオーディオの可能性を広げてくれる製品だと思っています。業界を活性化してくれていますし、応援したいですね」
さて、4回にわたってお届けしてきた当特集。いかがだったろうか。
この先進のシステムを手にできる日が、刻々と迫っている。『Full Digital Sound』によって紡ぎ出される未来形のサウンドが、これからのカーオーディオをどのように変えていくのか…。大きな期待を寄せながら、それを見守っていきたいと思う。
ますます話題沸騰中のクラリオン『Full Digital Sound』。その利点と可能性を徹底検証! Part.4 “サウンドインプレッション”