終列車は9時40分発、札沼線新十津川駅が日本一終発の早い駅に…2016年3月のJRダイヤ改正

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北海道新幹線の開業に最大の注目が集まった2016年3月のJRダイヤ改正。そのなかで、ある日本一の座が北海道のローカル駅に移った。函館本線の桑園(札幌市中央区)から分岐するJR北海道札沼線の終点・新十津川(樺戸郡新十津川町)が、日本一終発が早い駅となったのだ。

日本一終発が早い駅としては、1月31日付けで廃止された阪堺電気軌道上町線の住吉公園駅(大阪市住吉区)が大きな話題を呼んだが、今回のJRダイヤ改正ではそのタイトルが一気に津軽海峡を越えて、北海道に渡った形となった。日本一早い新たな終発時刻は9時40分。石狩当別(石狩郡当別町)を7時45分に発車する5425Dの折返し列車となる5426Dが終列車となる。住吉公園駅の場合は8時24分(土休日は8時32分)が終発だったので、それよりも1時間以上遅い時間ではあるものの、盲腸線の終端駅で午前中に終発となる点は共通している。臨時列車が運行されない限り、終列車が出ればその日は1本も列車が発着しない。

新十津川駅がある札沼線は、桑園~北海道医療大学(石狩郡当別町)間が電化・一部複線化されているものの、北海道医療大学~新十津川間は単線・非電化で、改正前はキハ40形による普通列車が下り8本・上り7本設定されていた。改正後もこの本数に変化はないが、浦臼~新十津川間では、12~13時台に運行する5427D~5428Dと18~19時台に運行する5433D~5434Dが廃止となり、残るは9~10時台に運行する5425D~5426Dのみとなった。25日の終列車となった新十津川19時22分発石狩当別行き5434Dには、地元から大勢の見送り客が集まり、額付きの「日本一かわいい終着駅到達証明書」の配布などが行われた。浦臼~新十津川間における夜の運行はこの列車が最後となった。

翌26日には、終列車となる新十津川9時40分発5426Dにも大勢の見送り客が集まり、セレモニーはなかったものの、地元有志による花束贈呈などが行われている。「日本一早い終列車の停まる秘境駅に到達したことを証明します」と書かれた到達証明書も配布されたが、こちらは当面の間、新十津川町の役場でも配布するという。また、駅前の「寺小屋」という飲食店では、「一日一本の終着駅」の到着記念証明書や来駅記念ポストカードなどの札沼線関連グッズを販売しており、人気を集めている。

終列車が出ても、住吉公園駅のように看板が出ることはなく、ひっそりと元の静かな駅に戻るだけだった。夏の観光シーズンには、駅前で地元の特産品販売やポニーの放牧といったイベントが行われる予定になっており、列車が来ない間も駅はにぎやかなシーンに包まれるようだ。なお、終列車後の新十津川駅へは、JR滝川駅に隣接する北海道中央バス滝川ターミナルから新十津川役場行きバスに乗り終点で下車、バス停から徒歩7分程度で到達できる。

JR北海道が2月10日に公表した線区別の収支状況によると、札沼線北海道医療大学~新十津川間の営業係数(100円の営業収益を得るために必要な営業費用の指数)は本社計画部門などの管理費を含めて2162円となっており、4554円となっている留萌線留萌~増毛間に次ぐ収支の悪さとなっている。同じ札沼線でも電化されている桑園~北海道医療大学間は107円で、数字の上ではJR北海道の在来線のなかで最優良だ。同じ路線でもこのように収支に極端な差があっては、もはや別の路線と言ってもよく、とくに浦臼~新十津川間の途中駅は1日平均の乗車人員が1人以下のため、極端に利用の少ない駅とされている。廃止が取り沙汰されている留萌線留萌~増毛間もほぼ同レベルにあるだけに、浦臼~新十津川間も廃止の危機に立たされていたが、新十津川町など地元有力者の働きかけもあり、廃止はかろうじて免れたという。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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