叡山電鉄は3月26日、「90周年ファイナルイベント」を叡山本線の八瀬比叡山口駅(京都市左京区)で開催する。開催時間は10時から15時まで。
当日は、デト1000形電車を八瀬比叡山口駅の2番線で展示する。同車は1974年に登場した貨物電車で、一部の部品は京都市電600形電車のものを流用。業務用の貨車で通常は間近で見ることができない。昔使われていたヘッドマークの展示や、制服・制帽着用の記念撮影なども行われる。
このほか、開業時の車両をイメージしたデザインで装飾された700系電車731号「ノスタルジック731」も運行。やはり開業時をイメージした制服を着用した車掌が乗務し、車内では車掌による車内放送や切符の販売も行われる。
当日の「ノスタルジック731」の運行時刻は、出町柳発が10時22分・11時07分・11時52分・12時37分・13時22分・14時07分・14時52分、八瀬比叡山口発が10時44分・11時29分・12時14分・12時59分・13時44分・14時29分。現在の叡山電鉄は原則としてワンマン運転を行っており、車掌が乗務する電車の運行は珍しい機会になる。
叡山本線は、出町柳~八瀬比叡山口間5.6kmを結ぶ鉄道路線。1925年9月27日に京都電灯の路線として開業し、京福電鉄を経て1986年4月から現在の叡山電鉄が運営している。八瀬比叡山口駅の近くにある叡山ケーブルも京都電灯の路線として1925年12月20日に開業し、後に京福電鉄に譲渡されている。
2015年は叡山本線と叡山ケーブルが開業90周年を迎えることから、叡山電鉄は同年3月より90周年記念事業を展開。それから1年が経過し、「締めくくり」のイベントが八瀬比叡山口駅で行われることになった。