気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2016年3月10日付
●高浜3、4号機停止命令、大津地裁、仮処分決定(読売・1面)
●トヨタ、ベア2000円以上調整(読売・2面)
●トヨタ、16年度採用2680人(読売・8面)
●スズキ、インドから逆輸入、「バレーノ」年6000台目指す(読売・8面)
●キヤノン、東芝メディカル買収へ、7000億円超で全株取得(朝日・8面)
●ガソリン小売価格3週連続値下げ、50銭安の112円(毎日・7面)
●タクシー初乗り短く安く、夏にも実証実験東京「0.88キロ370円」など(日経・1面)
●ミャンマー新車熱視線、VW・仏PSA上陸(日経・11面)
●ヤマハ発、農薬散布ドローン18年に、無人ヘリ技術生かす(日経・13面)
●トヨタ、車検30分で、携帯端末で効率化、人手不足に備え(日経・15面)
ひとくちコメント
キヤノン、7000億円超で東芝メディカル買収、スズキ、インドから逆輸入「バレーノ」年6000台目指す、トヨタ、16年度採用2680人、同じくトヨタ、ベア2000円軸などと、きょうの各紙には1000のケタの数字がおどる。中でも、サラリーマンにとって最も関心が集まるのはトヨタのベア交渉ではないだろうか。
そのトヨタ自動車が2016年の春季労使交渉で、3年連続で賃金を底上げするベースアップ(ベア)を実施する方針を固めたという。
きょうの読売と日経などが報じている。3月16日の集中回答日に向け、月2000円を軸に調整するそうだが、労働組合の要求は3000円であり、「どこまで積み上げられるかが焦点となる」(読売)とみられる。
春季交渉のリード役であるトヨタが2000円を軸に調整に入ることで、自動車、電機など他の大企業の交渉にも影響を与えることになる。
もっとも、昨年のトヨタは6000円の要求に対して4000円を回答した。一昨年の14年度も4000円の要求に対して2700円を回答。働きやすい環境づくりを進めるトヨタでは、ベアの原資の一部を在宅勤務制度の拡充などに振り向けることでも労使の合意を目指すという。
ただ、3年連続でのベア実施とはいえ、景気の先行きは不透明感を増していることからも、大詰めを迎えた労使交渉では難航も予想される。