「ご案内 小田栄駅、北海道新幹線は、2016年3月26日に開業します」
首都圏を走るJR東日本の電車内にある路線図には、そう記されたステッカーが貼られていた。ダイヤ改正が実施される3月、時刻表や路線図を変更するタイミングは、各社でそれぞれ違いがある。
山手線や京浜東北線などの電車内には、「路線ネットワーク」という路線図が貼られている。3月のダイヤ改正タイミングで北海道新幹線と南武線小田栄駅が開業し、この路線図にも変更が加えられることになるが、同社は「利用者への告知や作業効率化を目的とし、ダイヤ改正より前に更新版の路線図を掲出している」という。
「ダイヤ改正日に一気に路線図を変更するというのは、作業的に難しいという観点から、改正前に表示を変更し、改正当日に注意書きステッカーをはがすというステップを踏んでいる」(同社)
東京圏の大手私鉄でも、ダイヤ改正時期の表示手法に違いがある。駅構内に掲出される時刻表などについて「ダイヤ改正当日に一気に変更する」という京急に対し、東武は「事前に新ダイヤを設置し、その上にプリントアウトした従来ダイヤを貼り付けて、改正当日にはがす」という工程を組む。東急も“事前貼り付けタイプ”だ。
新たに開業されるルートなどの表示を事前に設置しておいて、変更日当日に“はがす”という手法は、首都高や高速道路などでも実施されている。こうした“事前付け替え”は、「利用者に向けて『変わりますよ』という認知向上といったねらいも含めている」と関係者は話していた。