気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2016年2月19日付
●羽田―米国便昼10往復、日米合意、NYなど10月にも(読売・1面)
●タカタ、安全性説明へ、エアバッグ問題車メーカーに(朝日・10面)
●電機労組、ベア3000円要求、円高・株安、今年は逆風下(産経・10面)
●日産、救急車など1946台リコール(産経・26面)
●トヨタ、17万台リコール、「RAV4」「ヴァンガード」(産経・26面)
●日本製中古車輸出先で首位に、スリランカ「新古車」の楽園(日経・2面)
●いすゞと日野観光バス増産、訪日客増え受注拡大(日経・15面)
●燃料電池で動くフォークリフト、豊田織機、16年度発売へ(日経・15面)
●三菱自動車、37万台リコール(日経・38面)
ひとくちコメント
自動車とともに春闘相場に大きな影響を与える大手電機メーカーの労働組合も一部を除いて2016年春闘の要求書を経営側に提出した。
労組側は給与水準を底上げするベースアップ(ベア)として月3000円を掲げ、3年連続のベア実施を要請したという。
きょうの各紙が報じている。ただ、電機の場合は足並みをそろえた自動車労組のようではなく、業績不振の東芝とシャープが統一要求から離脱する方向で、業界内の対応でバラツキも目立っているという。
電機業界の中でも業績が好調なのが日立製作所と三菱電機。日立は一時金を昨年の回答額よりも多い5.9か月、三菱も6.13か月をそれぞれ要求した。
世界経済の先行きに不透明感が高まっている中で、大手電機メーカーの経営側は「高水準の積み上げは経営的に厳しい」(読売)との声もある。今のところ好調さを維持している自動車メーカーのような足並みをそろえるとは行かないとみられており、労使交渉は難航が予想される。
それにしても、自動車も電機もベア要求は3000円と、昨年に比べて半分の要求であり、最近の労組には出世を気にしながら保守的な考え方の幹部も少なくない。歯がゆさすら感じられる。