日本のモデルケースになるか…配車サービス「Uber」、ドライバー in ラスベガス生の声

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筆者がラスベガスでの移動に手配したUberドライバーのヒュンダイ ソナタ。運転するキューバ出身のレネさんは収入に不安も
  • 筆者がラスベガスでの移動に手配したUberドライバーのヒュンダイ ソナタ。運転するキューバ出身のレネさんは収入に不安も
  • 公共交通機関の選択肢が比較的多いラスベガス
  • ラスベガス
  • ラスベガスの交通機関
  • Uberの画面イメージ。「乗車記録」画面で、誰にいくら支払ったか確認できる
Uber(ウーバー)は、世界中で爆発的な普及を続ける配車サービスだ。スマートフォンからアプリを起動し、出発地を指定するだけでドライバーが迎えに来る。一般の人が自分のクルマを使いドライバーとなることができ、その低価格が利用者に受け入れられると共に、新しい形の仕事としても広く普及し続けている。

規制の関係で、現時点では日本でUberの本当の姿は体験することができない。

世界最大の家電展示会、CESが開催された米国ラスベガスで、昨年の9月に正式なサービスが始まったUberのドライバーたちから生の声を拾った。観光都市ラスベガスでも、急速に普及を進めるUber。ドライバーとして働く彼らに、Uberで働くその現状を聞いた。


◆スタニスラバスさん「ラスベガスにはドライバーが多すぎる」

キア『ソウル』に乗って現れたのは、ニューヨーク出身のスタニスラバスさん。Uberのドライバーとして働き始めてから4か月だというが、それほど忙しくはないという。「とても多くのドライバーがいるから、お客さんを取れたらラッキーって感じだね」と、現状ではドライバーの数が利用者に対して多いと愚痴をこぼす。

また、「(ラスベガスには)モノレール、タクシー、バスのような交通機関がたくさんある。世界中のいろんなところから人が来るけど、Uberのことを知らなくてタクシーを使う人が多い気がする」と、観光都市として交通機関がすでに発達しているラスベガスにおいて、既存の交通機関がUber普及の障害になっていると漏らした。「ラスベガスでは施設によってUberのピックアップとドロップオフサイトが決まっている。守らないと警察に罰金を取られる。すべてのホテルにもあるから、一つ一つ覚えるのが大変」とラスベガスならではの苦労も語った。


◆マークさん「タクシーよりも一般的になってきていると思う」

「他の都市だと地元の人の方が多く使ってるみたいだけど、ここでは地元の人と旅行客両方に広く使われているよ」と話すのは、ヒュンダイ『エラントラ』に乗るマークさん。

「3週間前にやっと空港でのピックアップとドロップオフができるようになったんだ。それまでは見つかると100ドルの罰金を払わされていたんだ」と、ロサンゼルスでもまだ実現していない、空港でのピックアップが最近になって実現したことを説明する。「(空港でのピックアップが許可される前)僕も一回警察に通報されたんだけど、その際の罰金はUberが払ってくれたよ」と、Uberがドライバーを守ってくれていると説明。

Uberの普及については「ラスベガスでは、タクシーよりも一般的になってきていると思う。タクシードライバーは失礼な人もいるし、車内も汚い。あまりまともに車両のメンテナンスもしてないしね」と、Uberのクオリティが普及を促進していると話す。以前はレンタカー屋で5年半働いていたというマークさん。「(Uberは)自分で働きたい時間を選べるのがいいよ。頑張れば一年で6万ドルぐらい稼げるから、十分生活費にはなる」。


◆レネさん「一時間に稼げて12ドル」

ヒュンダイ『ソナタ』に乗るのはキューバ出身のレネさん。アルバイトとして2か月前からUberドライバーをやっているという。「CESに行く人をたくさん拾ってるよ」と、展示会で利用者が増えていることを明かした。しかし収入面には不満もあるという。「以前よりもマイルあたりのドライバーの取り分が下がった。一時間に稼げて12ドルだね」と、時給としてみてもあまり魅力的ではないと話す。

Uberは同じ地域内で利用者が増えると、一時的に料金が上がるというシステムを取っているが、これはドライバーにとって助かるというレネさん。逆に、そうじゃないと「大した儲けにならない」と愚痴を漏らした。


◆バセットさん「Uberからドライバーへのサポートが必要」

トルコ出身のバセットさんは、フォード『フォーカス』に乗りUberドライバーとして働いている。「ラスベガスではタクシーがすごく稼いでいるが、タクシーには悪い面がいろいろある」と、車内の清潔さや料金の支払い方法においてはUberに分があると説明し、「これからはUberが流行るんじゃないかな」と語る。

Uberでは事前に登録したクレジットカードから利用料が支払われるので、ドライバーと現金のやり取りをする必要がない。「ドライバーとしては気が楽」と、そのメリットを強調する。Uberドライバーは「結構いい仕事だと思う」と言いつつも、「心配なことは、ガソリンの値段」と、その不安定な部分を指摘する。

「自分で払わなくちゃいけないから、値段が上がると苦しい。それに車が故障したらその修理費も自分で負担しなくちゃいけないと思うと不安」と、ドライバー側にかかる負担が大きいと説明。「Uberドライバー向けに安く修理を請け負ってくれる整備士がいればいいと思う。Uberはそういったドライバーへのサポートをした方がいい」と、改善案を提案した。Uberで働くことについては、「パートタイムとしてはいい仕事。フルタイムには向かない」と話した。


多くの地域からラスベガスを訪れ、Uberドライバーとして働く人たち。まだサービス開始から間もないこともあり、ドライバーたちもその働き方に様々な意見を持っていることが明らかになった。すでに交通機関が発達している観光都市ラスベガスにおいて、Uberはどれほどの普及を見せるのか。交通機関が発達している日本の都市のモデルケースになるかもしれない。
《関 航介》

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