JR東日本、岩手・山田線の年度内再開は困難に…「106急行」が振替輸送

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山田線松草~平津戸間の線路内に土砂が流入し、列車が土砂に乗り上げて脱線した。本年度内の再開は困難とみられる。
  • 山田線松草~平津戸間の線路内に土砂が流入し、列車が土砂に乗り上げて脱線した。本年度内の再開は困難とみられる。
  • 土砂災害の発生現場。約700立方mの土砂が崩壊した。
  • 現場の断面図。上方で新たなクラックが3カ所見つかっており、復旧作業が中断している。
JR東日本盛岡支社は12月22日、土砂流入による脱線事故の影響で一部の区間が不通となっている山田線について、今後の運行計画などを発表した。復旧工事に着手できるのは早くとも3月以降になる見込みで、本年度中の再開は困難とみられる。

山田線は、岩手県の盛岡市から宮古市を経て釜石市に至る、全長157.5kmの鉄道路線。このうち三陸海岸沿いの宮古~釜石間55.4kmは2011年3月の東日本大震災で被災し、現在は三陸鉄道に運行を移管することを条件に復旧工事が進められている。

一方、山岳地帯を横断する盛岡~宮古間102.1kmでは12月11日、宮古市内の松草~平津戸間の線路内(盛岡駅から約47.5kmの地点)に土砂が流入。19時32分頃、宮古18時10分発の盛岡行き上り普通列車(列車番号645D)が土砂に乗り上げて脱線し、乗客が負傷した。この影響で、同区間を含む上米内~川内間51.6kmは現在も運転を見合わせている。

盛岡支社によると、事故発生の翌12日から復旧に向けた準備を開始するとともに、崩壊現場周辺の調査を実施。13日には、崩壊した斜面の上方に比較的新しいひび割れ(クラック)が3カ所見つかったことから、作業を中断した。現在もクラックの拡大が続いており、「復旧工事を安全に実施する状況にはない」という。

このため同支社は、斜面内の土の動きを把握するためボーリング調査を開始。地質条件などのデータを分析し、復旧計画をまとめる方針だ。調査と分析には2カ月程度かかる見込みで、2016年2月から3月にかけて復旧計画を策定し、現地の積雪や融雪状況も踏まえて復旧工事の再開時期を決めるとしている。

山田線は当面の間、盛岡~上米内間と川内~宮古間での折返し運転を引き続き実施する予定。上米内~川内間を結ぶ代替バスは運行されないが、都市間バス『106急行』への振替を行う。年末年始やイベント開催時など混雑が予想される場合は、振替バスを増発できる体制を整えるという。

『106急行』は、盛岡と宮古方面を結んでいる岩手県北自動車(県北バス)のバス。山田線に並行している国道106号を走る。山田線の盛岡~宮古間を直通する快速・普通列車が上下各3本であるのに対し、『106急行』は上下各17本が運行されている。
《草町義和》

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