11月の企業倒産件数は711件、25年ぶりの低水準…東京商工リサーチ

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企業倒産月次推移
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東京商工リサーチが12月8日に発表した2015年11月の全国企業倒産状況によると、倒産件数(負債額1000万円以上)は前年同月比3.3%減の711件、8か月連続で前年同月を下回った。

倒産件数は、11月度としては、1990年の633件以来の低水準だった。金融機関が中小企業のリスケ要請に柔軟に応じるなどの金融支援や、大手輸出企業を中心とした業績拡大に牽引される形で景気が底上げされていることも影響した。

負債総額は、同22.6%増の1416億5000万円、2か月ぶりに前年同月を上回った。10億円以上の大型倒産が24件と、8か月ぶりに前年同月を上回り、このうち負債100億円の大型倒産が2か月ぶりに発生した。

産業別倒産件数は、10産業のうち6産業で前年同月を下回った。建設業は138件(同3.4%減)で17か月連続、サービス業他が163件(同22.7%減)で4か月連続、運輸業も26件(同18.7%減)で2か月連続で減少。卸売業は110件(同11.2%減)で2か月ぶりのマイナスだった。一方、製造業は112件(前年同月比23.0%増)で3か月ぶりの増加。小売業は97件(前年同月比42.6%増)で2か月ぶりに、不動産業は26件(同13.0%増)で6か月ぶりに前年同月を上回った。金融保険業は今年最多の11件(同120.0%増)になった。

地区別では、9地区のうち6地区で前年同月を下回った。北陸が18件(同10.0%減)で15か月連続、近畿は184件(同2.6%減)で3か月連続の減少。中部82件(同12.7%減)と中国25件(同28.5%減)がそれぞれ5か月連続の減少。東北28件(同26.3%減)と四国13件(同13.3%減)がともに2か月ぶりに減少に転じた。一方、関東は287件(同3.9%増)で2か月連続で増加。九州59件(同7.2%増)と北海道15件(同7.1%増)がともに2か月ぶりに前年同月を上回った。

《纐纈敏也@DAYS》

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