配車サービス「Uber」が米国でウケる理由…LAドライバーの生の声《前編》

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モーターショーが開催された米国ロサンゼルスで、Uberの本場におけるドライバーの生の声を拾うことに成功した。
  • モーターショーが開催された米国ロサンゼルスで、Uberの本場におけるドライバーの生の声を拾うことに成功した。
  • キア オプティマでUberサービスを活用するドライバー
  • Uberドライバーはステッカーを貼る
  • ロサンゼルスの風景
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Uber(ウーバー)を知っているだろうか? 世界67か国(2015年11月末現在)で多くの人に使用されている配車サービスで、スマートフォンからアプリを起動し、出発地を指定するだけでドライバーが迎えに来る。一番の特徴は、そのドライバーに誰でもなることができるという点だ。

すでに東京の一部でも、かなり限定的ではあるがサービスが行われているUber。しかし一般の人が自家用車を使って人を運び金銭を得ることは、日本ではいわゆる「白タク行為」になってしまい、道路運送法で禁止されている。10月には安倍首相が規制緩和に向けて検討する意向を表明したが、現時点でのUberの本当の姿は、残念ながら現在の日本では体験することができない。

モーターショーが開催された米国ロサンゼルスで、Uberの本場におけるドライバーの生の声を拾うことに成功した。今、急激に増えているUberドライバーたち。彼らはなぜUberドライバーになるのか。そして正直なところ、「儲かる」のか。


◆セサレオさん「職を失ってからはフルタイムUberドライバー」

「Uberのドライバーになるのは簡単だよ。面接もいらないんだ」と話すのは、メキシコ出身というセサレオさん。彼の運転するクルマは日産『ヴァーサ(日本名:ティーダ)』。こちらがUberに興味があることを知ると、いろいろと話してくれた。

「クルマと免許があればすぐに始められるのが、Uberの良いところだよ。以前は解体工として働いていたんだけど、5か月前にその職を失って、それ以来Uberで働いてるんだ」と、Uberが自分を含め、仕事がない人の受け皿にもなっているということを明かす。「でも稼げるのは最低賃金より少し多いぐらいだね。良くはないけど、ひどいってほどじゃないよ」。

プロのタクシードライバーでも休みの日に自分のクルマを使い、Uberで稼いでると話すセサレオさん。「たくさんの外国人もUberドライバーとして働いてる。英語が話せなくても、お互い出発地と目的地さえ分かれば良いわけだからね」と、多種多様な人が住むアメリカですんなりと受け入れられた理由を推測する。「料金は距離と時間で自動的に計算されるから、乗ってから行き先を決める人もいるし、ちょっと買い物して来るから店の前で待っててくれと言われることもある。タクシーよりも自由に使っている人が多いみたいだね」。

そしてUberの戦略にも、ここまで多くの人に使われる理由があるようだ。「僕が始めた頃は友達をUberドライバーに誘ってその人がUberドライバーになると、紹介した人に200ドル、紹介された人にも200ドルっていうキャンペーンがあったんだ。あれでかなりドライバーが増えたんじゃないかな」。


◆ダンさん「時間を自由に使えるのが良い」

「役者になるため、デトロイトからロサンゼルスに来たんだ」というダンさんが運転するのは、キア『フォルテ』。「オーディションの合間にUberで稼いで、生計を立ててるよ」と言い、実はこの日もこれからCMのオーディションがあると教えてくれた。「オーディションに通ればもちろんまとまった収入になるけど、落ちれば収入はゼロ。生活費を稼ぐためにはUberはありがたいよ」。

Uberで働き始めて1年半ほどになるというダンさん。「生活費にはなんとか足りてる。でもUberも結構がめついから、かなりの額を引かれるんだ。オーディション以外の時間を自由に使って仕事ができるのは良いけど、一生の仕事にはならないよ」。


◆マニュエルさん「働けば働いただけ稼げる」

「タクシーより早いし安いから、使う人が多いんじゃないかな」というのは、ロサンゼルス出身のマニュエルさん。クルマはBMW『3シリーズ』だ。「乗せる人にもいろんな人がいるからね。前なんてロサンゼルスからサンフランシスコまで連れて行ったこともあるよ。確か5時間半ぐらいかかって、600ドルぐらいになったかな」と笑う。

Uberを始めて半年ほどになるというマニュエルさん。「フルタイムで働けば生活費も稼げる。週末も働けば、一年で5万ドル稼ぐことだって可能だよ」と、働けば働いただけ稼げる魅力を話す。「僕は1日20~25回人を運ぶって決めてるんだ。とは言っても、本職は自動車整備士。今Uberやってる人の50%は、仕事がなかった人。残りの50%は別に仕事があって、お小遣い稼ぎとしてやってるんじゃないかな」

(後編につづく)
《関 航介》

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